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坂田家の誕生日








誕生日は特別。
俺達兄弟はみんな誕生日が同じという珍しい生まれだ。

だからこの日だけは仕事を休んでみんなでお祝いをする。
彼氏恋人より兄弟を優先。
それが俺達坂田家だ。





ダイニングでは銀八兄貴と銀時兄貴が今日のディナーを作っている。
誕生日は特別。
普段仕事で食べている一口、○万円のケーキなんかよりもっと美味い、銀八兄貴のケーキが食える日。

去年はショートだったから今年はチョコだろうか?
どっちにしても銀八兄貴の作るケーキはどんな有名なシェフが作ったケーキよりも美味い。


テーブルを囲んで、みんなでワイワイ夕食をすませたあとケーキを前にしてプレゼントを渡す。
兄貴ふたりにはお揃いのタイピン、パー子にはネックレスを。
ここでパー子が立ち上がった。

「パチ兄には特別なもの用意したんだ。取ってくるからトキ兄手伝って」

なんだろうと、パー子を見たらウインクを返された。
なにたくらんでるんだ?


しばらくしてパー子が戻ってきて、それから……、


「ぶっ、」


メイド服を着た銀時兄貴が姿をあらわした。

「パー子ちゃん、これ…いったい」

銀時兄貴の頭にはでっかいリボンがつけてある。


「パー子からパチ兄へのプレゼントはメイド服着たトキ兄だよ」


あ、銀八兄貴がくわえていた煙草をポロリと落とした。

「イロイロ悩んだんだけどパチ兄にはやっぱりトキ兄が一番かなぁって思って…」
「パー子…」
「ん?」
「お前最高」

銀八兄貴が銀時兄貴を手招きすると自分の膝の上に座らせた。

「ぱっちゃん…えと、」
「お前らケーキ食ったら先に風呂に入れ。俺はあとから銀時とゆっくり入るから」

うわぁ、銀八兄貴チョー嬉しそう。

「パー子、」

ニコニコとケーキを頬張るパー子にそっと耳打ち。

「今度からこんな面白いことするときは俺にも言えよ」

ニッ、と笑うとパー子もニンマリと笑いケーキに乗っていた苺を俺にあーんと差し出した。

そうだな。
俺からメイド服着た銀時兄貴に媚薬飲ませてローター突っ込んでから銀八兄貴にプレゼントするぜ。

あぁ、どうせだから風呂場に水中でも使える玩具置いといてやろう。

んで、のぼせた兄貴の為に氷枕用意しなきゃな。








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