9 「「「はぁああああああああああ!?」」」 「うわっ」 びっくりした。 まさかのクラス全員からの返答。 「掘られるってなんだ!?」 「本当にホモしかいないのかこの学校!?」 「そうだとして俺たちはどうすりゃいい!?」 そして質問攻め。 「ちょ、ちょい待って!そんな一気に聞かれても俺聖徳太子じゃないからわかんない!」 俺は、はーっと息をつく。 「ええっと。うーんどうしよ。何から説明しようか。…じゃあ質問ある人挙手!」 「はい!」 「よし!そこの元気な君!」 「この学校ってホモばっかなのか?」 「簡潔に、いえす」 「マジか」「やべぇ」「どうしよう」など、教室がざわつく。 とりあえず俺は教壇まで移動し、黒板に注目させる。 「いいか。全員がホモだとは言わない。でも8割、いや9割型はそうだ。皆も知ってると思うけど、この学校は幼稚舎からの持ち上がり。しかもこの閉鎖的な学校。つまり思春期にでもなると…」 チョークを持ち、黒板に 女の子がいない ↓ 性欲が…(抜くだけじゃ足りない!) ↓ ああ!男とヤればいいじゃない! 「…こういった思考になっていく」 「…いやいやいや!なんねえよ普通!」 「というか高校生で童貞って割と普通じゃ…」 「バカヤロー!!!」 「あいてっ!」 俺は右斜め前方にいる生徒の額にチョークを投げつける。 そして黒板をバンッと叩いた。 「それは君たちが女の子に恵まれていたからこそ言えるセリフだ!」 「めぐ…?(痛い)」 「でも俺彼女いたことねーよ?」 「俺もー」 「その程度の問題じゃないんだここは」 「は?」 困惑する教室。 皆その程度を自覚してないのだ。 「君たちの周りにはいたでしょ?女の子」 「そりゃいたけど…」 「ここの連中には、それすらない」 はっと気づいたような顔つきになる。 「わかったか?」 「な、なるほど…」 [*前へ][次へ#] [戻る] |