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キリリク




「はい!新入生の麻宮薫です!薫って呼んでください!」


「うん、よろしくね。」


「・・・・。」


薫が来た途端、さっと隆広の顔色が悪くなる。


「おれっ、ちょっと職員室用事あるから!」



「え?ちょ!隆広!」


「あっ!待って下さい、雅弘様!」


ぐっと薫が雅弘の腕に抱きついて引きとめる。

その間に隆広は食堂を抜け出した。





「うー。うー。うー。」


男子トイレの中でうめいているのは隆広である。


(雅弘様に近づかないでください!あなたみたいな不良で平凡な人が近づいていい人だと思ってるんですか?)


嘲笑とともに薫に言われた言葉が胸に突き刺さる。



「うー。俺だって一緒にいたくている訳じゃないし。あいつが何にも1人じゃできないから!」



分かっている。自分じゃなくても雅弘の世話をする人はたくさんいる。


それこそ自分より何倍も美しい人が。


「それでも・・・俺は・・・。」




「何してんの、あんた?」


「ぎゃああああ!」


トイレの個室が突然何の了承もなく開けられる。


「ノックぐらいしろおおお!」


「鍵かけてないのが悪いんでしょ、バーカ。」

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あきゅろす。
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