シリーズ
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「そんだけか?飼い主としてそんな貧弱な食事は認められねえ。」
「飼い主じゃねーだろ!お前に関係ない!」
美樹はもしゃもしゃとパンを食べ始める。
「正宗、こっちで一緒に食べよ?」
無言でパンを食べ始めた俺が怖いのかめぐむくんがおずおずと正宗を連れていく。
「・・・美樹のことはほっとけ。」
真咲が呆れたようにため息をつく。
(俺が悪いのかよ!)
そしてそのまま3人でご飯を食べ始めた。
真咲とめぐむくんは嬉しそうに一緒のお弁当を食べている。
正宗くんもそれを見ながら自分のお弁当を食べている。
(・・・・・・。)
別に寂しいとかじゃない。
もともと慣れていかなければならない距離だ。
めぐむくんと真咲が恋人同士なら俺が四六時中一緒にいる訳にはいかない。
今まで休日は真咲と遊んだりしていたがそれも止めなければならない。
(俺はこの寂しさに慣れていかなきゃいけないんだ。)
正宗くんはいいのだ。
めぐむくんに必要とされている。
でも俺は真咲に必要とされていない。
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