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ホフク前進
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俺は幼き日の自分を恨まなかった事は無い。
罪状は以下の通りだ。
・旨いからと言って馬鹿みたいに牛乳や小魚を摂取しまくった。
・オヤジのぶら下がり健康機にしょっちゅう猿の真似をしてぶら下がった。
・気持ちいいからと言って毎朝起きた後背伸びをした。
そして今。
気づけば2m(四捨五入)にまで成長してしまった。
トラウマ後にはあんなにも頭を押さえ、縮むよう努力したというのに何たる事態だ。
正直…立 て な い
移動は常に匍匐前進が基本だ。
服が汚れてしまっても目立たないよう、装備はいつだって迷彩服。
授業中は仕方なく椅子に座るが、姿勢を低く保ち頬を木目に密着させた『机とラブラブスタイル』を崩さない。
1mmでも頭を上げてみろ。
恐怖でとても授業に集中できなくなるぞ。
体育は俺が最も得意とする教科だ。
自慢の匍匐移動で、どんな競技であろうとも大暴れだ。
いつしか人は俺の事を、『ホフクの人』と呼ぶようになった。
…何故だ?

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あきゅろす。
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