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恋するあの子は無表情
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副会長さんの言葉にかなりの目眩をおぼえながらも俺達はなんとか理事長室にたどり着いた。

その間俺は散々な目にあったけどな…。

矢吹さんはやたらとベタベタスキンシップしてくるし、涼太はニヤニヤしながら物凄い親指さばきでメールか何かを打ち込んでるし…。コイツ絶対泣かす…。

俺はただ、平穏な学校生活を送りたかっただけなのに…


なんて、考えていたらゾクリと悪寒が走った。

この感じ…この気配…



「待てよ!お前ら!友達を置いていくなんて最低だぞ!?」



あー…でた。やっぱり。



「あ、すみません。存在を忘れていました。何のようですか?杉崎くん?」



矢吹さん黒いわ。もう真っ黒だ。


「はぁ!?あんたが、俺を叔父さんの所まで連れて行くんだろ?」
「あ、すみません。僕が直接、手取り足取り腰取り案内するのは、笹本くんだけなので。君は佐伯くんと "後から" ついてきてください。」
「はぁあぁぁあ!?」


腰取り、で本当に腰を撫でようとする矢吹さんの手を払い落としながら、何故か矢吹さんの言いつけ通り3歩後くらいを歩く涼太を振り返る


「涼太…いいのか?」
「いいぜ!王道君は気にくわないけど、副会長(萌え)の為なら、俺一人や二人の犠牲なんて、全然構わないさっ!」
「あ、ハイ。」


涼太は今までに見たことのない爽やかすぎる笑顔で親指を立てあっさり、承諾した。

一人や二人ってお前何人いんの…なんでそんないい笑顔なの…超むかつく。



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あきゅろす。
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