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恋するあの子は無表情

side.涼太@



さぁ〜て、
見えて来ましたよ!皆さん!

初めまして!
おはこんばんちわ〜

文人の幼馴染、佐伯涼太です!


早速ですが、俺、佐伯涼太は本日付けでこの王道BL学園こと、一道学園に転校することになりました〜!ぱちぱち!

理由は簡単!俺の師匠、そして文人の親父さんである、文弥師匠から指令を受けたのだ。


風呂あがりに家にかかってきた電話。麦茶を煽っていた俺は母さんに呼ばれてwktkしながら電話に出た。

「もしもし、師匠?」
『涼太くん?聞いてくれ、ビッグニュースだ。』
「ふぉ!何ですか?」
『なんと、この度、文人を全寮制王道男子校に転入させる事になったんだ。』
「なっ!」


何ですとー!


ズルいぜ文人!なんてオイシイ立場なんだ!
まぁ、文人は無表情で長年一緒にいる俺の家族や師匠の前以外では借りてきた猫みたいに静かな奴だけど、顔はたまに見慣れてる俺でも見惚れちゃうくらいイケメンだし、性格も男前だからなぁ…ハッ!まさか師匠文人受けを狙って…!?

「し、しししし、し師匠!もしかして、文人受けを…!?」

家族に聞かれちゃまずいので最後の方は小さな声で尋ねた。

『あぁ、そのつもりだよ』
「なんと!師匠俺は文人攻め派です!」
『そうなの!?涼太くん受け!?』
「なんでそうなるんスか!?じゃなくて!!文人受けってことは…文人の貞操は…!」


さすがの腐男子見習いな俺でも、幼馴染がアッー!(しかも受け)な展開は少し抵抗がある。いや文人が本当に好きになった奴なら全然問題ナッシングなんだけど!

『あぁ、その辺は大丈夫だよ。勢い余って文人が襲われたりすることなんてあったら襲った野郎のチ◯コは俺がもぐからね。』
「あっ、そ、そっすか…」

怖っ!!師匠はんぱねぇこわ!!


『で、本題なんだけど。涼太くんに頼みたいことがあるんだ。』
「な、何ですか…?」
『王道学園で、文人の無口無表情男前受けを観察し、その日起こった事を俺に伝えてくれ。』

受話器の前でゲンドウポーズしている師匠が浮かんだのは俺だけではないはず。

『出来るか?』


俺の答えはただ一つ






「はいよろこんでえぇぇぇ!」


力強く叫んだ俺は通りかかった姉ちゃんにうるさいと殴られた。



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