[携帯モード] [URL送信]
30



服を剥いでいたケーニッヒの手が、ぴたりと止まる。
「……さて。主に隠し立ては良くないというのは、賢臣でなくとも解ると思うが」
言外に白状を迫るケーニッヒ。フィデルは、恐怖に身を竦ませただケーニッヒを見上げた。
「私はなにも、奴隷のように扱いたい訳ではない。体調不良の言い訳ぐらいの下らない話、隠す意味はないだろう」
「……下らない話ならば、こんなに拘ることもないと思います」
「隠されることが気に入らない」
「………ご高配、頂かずとも」
「心配ではなく言及だとしたら?」
「……………」
「ああ、だんまりか」
残りの衣服を剥ぎ取ると、有無を言わさず自身をあてがうケーニッヒ。強い痛みに、フィデルの体が跳ねた。
「あ、ああ!い、た…ィい゛、ああッ!」
「……そこまで痛がるものか?」
見ると、僅かに結合したばかりの後孔からは血が滲んでいた。
「………傷ついているのか」
場所からして、乱暴に抱かれた痕、と考えるのが妥当か。ケーニッヒは刹那目を細め、ニヤリと不敵に笑んでフィデルの顔を覗き込んだ。
「なるほど。そういう趣味はなかったはずでは?」
ぐ、と歯噛みするフィデル。隠し持っていたらしい瓶から、粘液を垂らす。その冷たさに、フィデルの表情は微かに緩んだ。
「痛みは引いたか?残念ながら、ただの潤滑油ではない」
そう言いながら、ズッ、と奥まで自身を挿入する。ひっ、という悲鳴の後、フィデルの口から上擦った声があがった。





[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!