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「ビルド、無事だったか!」

木の根元に力無く座り込むビルドに、クロウがそう声をかける。次いでラフィが近寄り、不安げにそっと頬を撫でた。

「ラフィ…良かった、無事で」
「ビルド!あなたこそ…!」
「……クロウさん」

ラフィの手をとったビルドは、真剣な面持ちになってクロウを見上げた。只ならぬ雰囲気に、ラフィも表情を緊張させた。

「一刻も早く、ここを出た方が良いと思います」
「…ニンゲンがいたからか」
「でもビルド、まだ誰も準備が出来てないわ」
「準備は出来るだけ簡単に済ませて。とにかく、ここを離れなければ」
「…いったい、何があった?」

クロウの言葉に、ビルドは刹那…恐怖からか、顔を歪めた。握っていたラフィの手を放すと、悲痛な表情でラフィに向き直った。

「ラフィ。君は、少し離れていて。聞かせたくない話なんだ」
「…ビルド…?」
「僕だってこれだけショックを受けてる。君には…とても」

短く頷いたラフィは、離れた場所にある花の上にひらりと舞い上がった。それを確かめたビルドが、決心したようにゆっくりと口を開いた。

「ラフィを逃がして奴らを撒いていた時、他のニンゲンがいて……たまたま居合わせたのでしょう。カストフとロークスが、…そのニンゲンに殺されました」



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あきゅろす。
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