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『あ、・・・サスケに聞きたい事があるんだが良いか?』


沈黙を破りスライはサスケに問いかける。



「なんだ・・・?」

『コレを見て欲しいんだ』



そう言ってスライは印を結んだ。

次の瞬間サスケとスライの回りだけが別の空間の様になった。
結界の様でどこか違う・・・そんなふうにサスケは感じた。




「な、何だコレ・・・」


サスケはその空間から出ようと手を伸ばしたが弾き返されてしまった。
・・・どうやらその空間はら出る事は出来ない様になっているらしい。




「コレは・・・結界なのか?」

『いや、違う・・・と思う。
正直断言は出来んが、コレは結界ではないだろう。
多分・・・僕らの周りだけ時間が止められており、回りとは隔離された様な閉鎖空間の様な物と僕は考えている』

「これ、お前の術だろ・・・それなのに断言できないだのってなんだよ」

『夢だ・・・夢でみたんだ、この術を。
夢の中で僕がこの術を使っていた。
まさかと思いやってみたら出来たんだ』

「・・・何故コレを俺に見せる」

『いや、見てもらいたいのはコレじゃない』

「じゃあ、何だ」

『これだ・・・』



そう言ってスライは目を瞑り、ゆっくりと瞼は上げた。

そして、サスケと目を合わす。




「それって!」

『車輪眼だ』



開かれた目はもともと赤ぽい目をしていたスライだが
それよりもさらに赤みを増し、血の様に赤かった。

その血の様に赤い目に勾玉模様・・・。





「うちは家でも一部の者しか開眼できないはずの車輪眼を・・・
なんでうちは家でも無いお前が車輪眼を!?」

『それは自分でも分からない・・・
ただうちは家のお前ならなんか知ってるんじゃないかと思ったんだ。
・・・僕の記憶について』

「・・・そうか、お前記憶喪失だったな。(記憶の無い奴にあれこれ訴えても仕方ないな)
悪いが俺には全然わからん・・・だが・・・」

『だが・・・なんだ?』

「この空間とかってのなら本で読んだ事がある」

『本当か!?』

「あぁ・・・。確かこの術は“時空間の操作”が出来ると言われる波家の血継限界だ。
この術はその血継限界にそっくりだ」

『・・・じゃあ、その波家に会えば何か分かるかも』

「いや、それは無理だ。波家は滅んでいる」

『・・・何故』

「理由は定かではないが、集団自殺だようだ」

『集団・・・自殺・・・・・・・』




スライはパっと術を解いた。






「・・・・・・」

『少しは手掛かりが掴めた。
・・・サスケに話して良かった。ありがとう』

「ふん・・・」


スライにありがとうと言われ、サスケはどこと無く嬉しそうだった。







『・・・この事は誰にも言うな』

「火影様には言った方が良いんじゃないか?」

『いや、いい。誰にも言うな』


誰にも言わない様念入りに言われ、サスケは承知した。



「わかった、誰にも言わない」

『約束だ!』



そう言って、スライは帰っていった。





     

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