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目を覚ますと真っ白な天井が目に入った。
『ここは・・・・・・』
腕には点滴の針が刺さっている。
「あ、目覚めましたね」
そう看護師がにこやかに言ってきた。
『いったいここは・・・』
「病院ですよ。今火影様を呼んできますので横になって待ってて下さい」
そう言うと看護しは部屋を出て行った。
ふと隣を見るとカーテンの隙間から眠った黒髪の男の子が見えた。
『さっきのは夢か・・・』
しばらくすると誰かが病室に入ってきた。
「おお、やっと起きたか」
「君5日も寝たまんまだったんだよ」
中心に“火”と書かれた物を被った老人と銀髪の男が言う。
『5日・・・』
僕はそんなに目を覚まさなかったのか・・・。
「わしが火影で隣の男がカカシじゃ。
目を覚ましたばっかで悪いのじゃがの、スライに聞きたい事がある」
『スライ・・・・』
夢で聞いた名前だ、じゃあ・・あれは僕だったのか。
「君は木ノ葉の正門前で倒れていったのじゃ・・・お主はいったい何故あそこで倒れておった?」
『木ノ葉・・・っていうんですか?ここ』
「・・・そうじゃ」
『そうなの・・・へぇ』
「・・・まさか覚えておらぬのか?」
『はい』
僕がそう答えると火影は苦い顔をする。
「そうか・・・お主は1人か?」
『多分・・・』
「行く宛てはあるのか?」
『ないです』
「そうか。だったら木ノ葉に住むと良い。
年齢はサスケと一緒みたいだしの、アカデミーに通ってみてはどうかの?
・・・もちろん、お主がよければだが」
火影のその言葉に隣にいるカカシは驚いた様だった。
『サスケ・・・?』
「隣のベッドの子じゃよ。で、どうするのかね?」
『あの、良いんですか?』
「もちろんじゃ!」
『ありがとうございます』
「分からない事があればカカシに聞けば良い。明日家に案内してもらいなさい」
『あの・・・さっきから気になってたたんだが・・・何故名前と年齢を知ってるんだ?』
「お主の着ていた衣類のポッケに入っていた紙に書いてあったからじゃ・・・
まあそれが本当にお主の事かは断定出来ないが・・・多分お主のじゃろう」
ベッドの横にあるテーブルに置いてある衣類を指指しながら言う。
『なるほど・・・』
「じゃ、わし等はそろそろおいたましよう。
スライはあと1日ここでゆっくりすると良い。
明日までには家をちゃんと用意しておくからの」
『ありがとうございます』
火影とカカシが出て行こうとしたところ
火影が立ち止まりこちらを振り向いた。
「最後に一つ聞きたいのじゃが・・・お主両親は・・?」
『・・・覚えてない』
「そうか・・・最後にもう一つ・・・・・。
その首の傷跡はいったい」
『え・・・・』
ふと首に手をあてると確かに何かある。
それは夢で女に切られた場所。
もしかしてあの夢は・・・現実?
しだいにスライの顔が険しくなっていく。
「・・・いや、良いんじゃ。今聞かなくても。
思い出した時にでも聞かせてくれ」
『・・・・・・』
それだけ言い残して火影とカカシは病室を出て行った。
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