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カカシの言った通り演習の翌日から早速任務は始まった。
だが・・・どれもくだらないものばかり。
スライはそれにうんざりしていた。
そして今日の任務と言うのが・・・―――。
◇◇◇◇
4人は標的を目の前に木の陰に身を潜めていた。
「目標との距離は?」
「5m!いつでもいけるってばよ!」
「オレもいいぜ」
「私も」
『時間の無駄だ』
「・・・よし!やれ」
カカシの合図とともに3人は勢い良く標的にかかって行ったが
スライは地べたに腰を付け、まったくやる気を見せなかった・・・。
「ニャーーーー!!」
「つっかまえたぁーー!!!」
捕らえた様だ・・・。
スライは重い腰を上げ標的に目をやった。
右耳にリボン・・・
目標の“トラ”・・・ただの猫だ。
「ターゲットに間違えない」
「よし、迷子のペット“トラ”捕獲任務、終了!」
やっぱりこんなの任務じゃない。
スライの思っていた任務とは程遠い。
くだらん・・・。
先ほど捕獲したトラを飼い主に引き渡す。
引き渡した直後、あれは虐待ではと思う程強く抱きしめていた。
あれでは逃げ出すのも無理はない。
あの様子じゃあまた逃げ出すだろう。
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