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ウソップの武勇伝



俺様は狙撃の王様、キャプテン・ウソップ!

ん?
お前ら暇なのか?

仕方ねぇ。
俺の武勇伝を話してやろう!

…え?興味ない?

あー、そういう事なら…

…そうだな。
このネタでいこう。

あんまり食いつくなよ?


こないだ、俺とルフィとチョッパーでかくれんぼをしていた時のことだ。





―――――…‥




「よし、ここなら見つからねぇだろ」


鬼はルフィ。

俺は食料庫にあった空樽の中に身を隠した。


そこへサンジがやってきた。

食材でも取りに来たんだろう。
すぐに出て行くと思ってたら…

ゾロもやってきた。


なんか…嫌な予感が…



「ちょ、ゾロ…ダメだって…」

「いいだろ?誰も来ねぇよ」

「やっ…ダメ…あっ」



ガボーン…!!


予感は的中した。


…俺がココに居るんですけど…


「ひぁ…ゾロっ…!」



いつも口の悪ィサンジだが…

…何だ…何なんだ…

その色っぽい声は…!!


「…ゃ…ダメだって、ば…まだ…昼だし…っ」

「あ?…もうこんなになってんのに?」

「ふぁ…っ」



いかん。
やばい。
非常にやばいぞ…

出て行くなら今の内だ、俺。


俺は勇敢なる海の戦士!!

いざ!!!


「あぁんっ…」



……ってオイ!俺!!

樽の隙間から覗いてんじゃねぇぇぇ!!!


だが目にした光景に、思わず俺は息をのんだ。



…何だってんだ…

最初に言っておくが…

俺は断じてホモじゃねぇ!
カヤという可愛い彼女だっている。

けど…けど、何なんだ…




サンジが可愛い。


すでに上半身は裸にされて、ゾロに組み敷かれてる。

涙目になって恥ずかしそうに震えてるサンジが…


可愛い。

メチャクチャ可愛い。


…元々サンジは黙ってりゃ綺麗な顔してんだよな。

女と話してる時はだらしねぇ顔してるが…

こんな表情もするんだな。

女装とか…結構似合いそうだ。



…念の為もっかい言うぞ。


俺は断じてホモじゃない!!



「あ…んっ…やぁ…っ!」

「…サンジ…」



ゾロが…サンジの名前を呼んだ…!

つーか…
あんな優しい顔のゾロ、見た事ねぇ。




って俺!!
何見入ってんだ!!

これ以上この場にいちゃダメだ!!

早い内に出ていかねぇと…



よし。

三つ数えたら出て行こう。


ひとーつ。


ふたーつ。


…みーっつ…



――――バンッ!!



「ウソップー!!どこだー!!!」



ル…ルフィ!!!

何て間の悪ィ時に…!!!

いや。
今の状況なら見つけてくれた方がいい!

おい!
ルフィ!ここだ!!


「…ルフィ。邪魔すんじゃねぇよ」


ゾロの低い声が響く。


「あ、すまん。ウソップ見なかったか?」

「見てねぇよ。別んとこ探せ」

「そうか。分かった!」


ああああぁぁぁ…

待ってくれ…

俺を置いていかないでくれ…


いや待て。

俺も便乗して今出て行けばよかったんじゃねぇか?

しまったぁぁぁあ!!


「……ゾロ…はやく…続き…っ」

「あぁ…」


おい!サンジ!
さっき抵抗してたのに…すっかりその気になっちまってんじゃねぇか…!

いよいよ出られねぇ…

今出てったら確実に殺される…!


こうなったらもう、アレだ。

目を閉じて楽しいことを想像しよう。


そうだな…

次の島はどんな所かな。


「あっ…あっ…!」


秋島だと嬉しい。
俺は秋が好きだ!


「あぁっ…ゃん…」


美味い秋刀魚とか釣れるかな…


「…あんっ…ぁ…気持ちぃぃ…っ」


釣った秋刀魚はサンジに料理してもらおう!


「…ふぁあっ…イっちゃう…!」


そう、サンジに…

サンジが…

イっちゃう…

って集中できるかー!!!!


気付けば俺は再び隙間を覗き込んでいた。


「やぁぁんっ…!」


サンジは身体を大きく仰け反らせて、ゾロの手の中で絶頂を迎えた。


「ん…はぁ…っ」


ゾロはサンジに優しくキスを落とすと、熱く成長したモノを取り出した。


…同じ男として、あのデカさは反則だぞ、ゾロ…



「あ…ゾロ…大っき…」

「てめぇが可愛いからだろ…っ」


二人ともキャラ変わってんぞ…

つーか、あんなでけぇモンが…

サンジの…

サンジの…

サンジの中に…!?

嘘だろ、オイ。



…ははーん!

夢か!

これは夢だ!



「あんっ!やっ、ゾロぉ…ソコ、だめぇっ…」

「あ?ココがイんだろ?」

「ふあぁんっ」


…こんな生々しい夢があるかっ!!

何かもう、色んな意味でやべぇ。

誰か…俺を見つけてくれ。

だがこんな状況にも関わらず、隙間を覗き続けている俺は…ただの変態だろうか。


「っは、ぁ…!んゃ…っ…ゾロぉっ…気持ちいいよぉ…っ…!」

「俺も…最高だ…っ」


部屋中に厭らしい水音が響く。

ゾロが再奥を突く度に、サンジの細い身体はビクビクと波打っている。

サンジはしなやかな細い腕をゾロの太い首に必死に巻き付けて、ギュッと目を閉じて快感に耐えている。

密着した二人の身体は…


って俺!
何実況してんだ!!

マジで、夢なら醒めてくれ。


何が情けねぇって…

この状況で…

ちゃっかり俺の息子が反応しちまってる事だ。


仲間の…しかも男同士の行為で…



「あっ…あぁん…ゾ、ロ…ゾロぉっ…!」

「っ…サンジ…!」

「…好きっ…大好き…!」

「っは…!俺も…好きだ…っ愛してる…!」




…アレだな。

何だかんだ、二人は普段ケンカばっかしてるけど…

ちゃんと愛し合ってんだな。


二人ともすげぇ幸せそうだ。



案外ケンカも二人のコミュニケーションだったりするのかもな。

船を壊されるのは迷惑だが…。



何だろう。

急にカヤに会いたくなっちまったぜ。


俺もコイツらみたいに、心底愛し合える仲になりてぇな。


カヤ、待ってろよ!


今度会うときは、俺は勇敢なる海の戦士になってお前を迎えに行く!

今はまだまだ遠い道程だが…必ず迎えに行くから待っててくれ!








―――――……‥



まぁ、こんな所だ。

暇潰しになったか?


‥え?
嘘じゃないかって?

こんなリアルな嘘つくかっ!!

あの日俺は結局いつの間にか樽の中で寝ちまってて…

夢ん中では淫らなサンジが悶々としてて…

目が覚めたときはその出来事は本当に夢かと思ったんだが。

ゾロもサンジも艶々な顔をしてたから、きっと現実だったに違いねぇ。




その後暫くは、俺の夢にサンジが出続けた事は…

ゾロには内緒だぞ!!




あ、また暇があったら来いよな!

俺の武勇伝なら、いつでも聞かせてやる!


言っとくけど、嘘じゃねぇからな!!



end.

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あきゅろす。
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