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Maquette-Mannequin  〜マケット・マヌカン〜
Page 6「新たなる四機」

マケット界のとある街

日景「まったく、殿下は何をお考えなのか…」


日景はマヌカン王と共に今回の事件についての示談を行うためにマケットまで来ている

今日も議会が開かれるので日景も護衛のために付き添うのが責務なのだが、なぜか彼は今街に出向いている

マヌカン王の計らいで、ほかの兵士と違い付きっ切りの日景に度々羽を伸ばすように言い聞かせているのだ


もちろん、日景本人は拒否をしたのだがヤーンの契りでの命令には逆らうことが出来ない

せっかくマヌカン王がくれた息抜きの時間だというのに

余り他人を信用しない質なので、こうして外出していてもマヌカン王の事が常に気になって息抜きにならない始末

日景「…ん?」

街の商店を散策していると、ふと目の前ある公園から小さな男の子がこちらを見ている

少年「兄ちゃん、ヒカゲハルキだろ!」

少し離れた公園からとても大きな声で叫び、訊ねてきた

訊ねられたなら答えない訳にはいかない

日景「…そうだが」

返事をするや否や、たちまち瞳を輝かせこちらに近づいてくる

少年「うわ、すげー!本物だ!握手して!サインも!」

日景「…すまないが、そういうのは苦手でな…」

大の大人にはめっぽう強くても、あまり子供とふれ合う機会がない日景には、時に臆病になる

まさに今がそれだ

子供とは時に恐ろしいと思う時がある、そう…無邪気だからだ


少年「えー、なんでだよ。ヒカゲハルキはマヌカンの『しんぜんたいし』なんだろ?」


恐らくこの少年は親善大使の意味を理解していて近寄ってきている訳ではないようだ

日景「良いか、少年。親善大使だからと言って英雄や有名人な訳ではないんだぞ」

少年「え?し、知ってるよ…それくらい」

そっぽを向く仕草がなかなか微笑ましいではないか

どうやら悪餓鬼、というものではないので少し話をしようとすると――――


「おい、お前何をしているんだ」

日景「……」

突然声を掛けられ、声の主に方向へと向き直る

マケット族の男だ

見るからに民間人であるが、何やらご立腹な様子。

「何をしてるって聞いてるんだ、お前ヒカゲだろ」

今日はよく身元を尋ねられる日だと思った

日景「そうですが…?」

「このマケットの面汚しが!マヌカンなんて悪魔野郎に魂を売った犬なんざ、お呼びじゃねぇんだよ!」

はてさて…どんな因縁か、見ず知らずの中年にいきなり罵声を浴びせられる始末である

先ほどから街中の居る人々の視線が棘のように鋭いのも、そういう理由なのか

少年「なに、言ってるんだよ!ヒカゲがなにかしたって言うのかよ!」

日景「…」

少年は私を庇うように、中年の男に向かって抗議する

特に理由もなく私を批判してたであろう、中年の男は少年の言葉にうろたえていた


「…っ…うるせぇ、ガキは黙ってろ!」

少年「っ!イテ!!」


日景「…!」

年の功、とでも言えばいいのか
子供に侮辱されたので頭に来たらしく、言葉ではなく暴力で説き伏せようとし始めた

さすがに、それでは少年が不憫であるし
なにより大人が無意味に子供殴るのはよろしくない。

少年「言い返せないから殴ったんだろ!ばーか!」

「このガキ―――っ!!!」

先ほどは平手であったのに対し、今度は拳なので咄嗟に男の腕をつかんだ


「なんだよ、やんのか――――ひっ!!!」

日景「………やめろ………」


無意識だったと思う

男の腕を掴んで止めた、そこまでは良いのだが私が相当ガラの悪い目つきをしていたのだろうか

制止の言葉を掛けると男は怯え始めた

「ふっざ…いてぇよ!!」

…どうやら視線ではなく握力に怯えていたようだ

私が掴んだ男の手首付近は真っ青に変色しており、うっ血までしている様だった

日景「無暗やたらに子供を殴るんじゃない…」

「わ、わーったよ!離せよ!!」

私は、その言葉を聞くと腕を離した
すると男は血相をかいたように走り出し、逃げ去っていった

日景「…少年、大丈夫か……―!」

すぐに少年の怪我を確かめようとしたが、私の前に沢山の大人たちが少年を守るように立っていた

皆それぞれ怒り、恐怖に満ちた視線を私に向けている

日景「……」

少年「あ…」

どうやら私の出る幕ではなかったのだろう
あの少年は沢山の大人たちに守られている

なら、ここは安心して大人しく去るとしよう


――――これで、マヌカンの親善大使

マケットとマヌカンの希望の架け橋、か…我ながら吹き出してしまいそうな肩書だと改めて思い知った



――――――――――


―――――


――


仲人界

今日も雨だ。

ついさっきまで曇りで降っていなかったと言うのに、放課後になった途端これだ

こうも毎日続くと心までジメジメと嫌な感じになってくる

放課後、いつもはリリン様がすぐに帰り支度を済ませ僕のところに来るのだが今は居ない

恐らく先生に頼み事でもされているのだろう

彼女が戻るまで机に突っ伏していると珍しいお客が僕の元に訪れた

シンシア「あの…さー君。」

サーヴァント「シンシア様…?」

マケットのシンシア姫だ

最近は良くシャフ君と一緒にいるので学園内でも少なからず噂になっている

そんな彼女が僕に何の様だろうか

シンシア「あの…リンちゃんは…?」

リンとは、リリン姫の幼少期の愛称である
僕も昔は「姫」と呼ぶとよく怒られたもので、リン様と呼ぶととても喜んでいたのを思い出す


…?

………少しずつ、突拍子もなく記憶が湧き出てくる

僕は、昔…リリン様の傍にいたのだろうか

サーヴァント「今、先生の用事を頼まれているようです、すぐには戻られませんね…」

シンシア「そうなんだ…」


サーヴァント「…シンシア様?」

僕がそう伝えても彼女はそこに立ったままだ

どうやらリリン様に用がある訳ではない様子なので訪ねてみた

シンシア「最近…リンちゃんが私の事避けてるみたいなの…」

サーヴァント「避けている…」

思い当たる節はある

マケットとマヌカンの今回の騒動だろう

リリン様は今の状況を冷静に見て極力マケットを刺激しないように配慮した結果、
シンシア様を避ける形になってしまっているのだと思う

シンシア様も、大臣に任せているとは言え気苦労が絶えないだろうに
親友としてリリン様を気遣っている

僕に出来ることと言えば、この二人がずっと仲良くいられる手伝いなのだろう…


サーヴァント「…大丈夫ですよ、時間が経てばきっとリリン様とシンシア様も昔の様に時間を作れますって」

シンシア「そう…だよね、うん!ありがとう!」

心に積りに積もった思いを吐き出し、僕の言葉を聞いて悩みが取れたのか彼女らしい笑顔を見せる

…なるほど、シャフ君はこの笑顔にやられたんだな


シンシア「それで…話変わるんだけれども…今度私の誕生会が開かれるの…良ければリンちゃんと一緒に…」

モジモジと恥ずかしげに誕生会に誘う姿はなんとも愛らしく感じた

サーヴァント「そうですね…リリン様に伝えておきます。お二人の仲がもっと良くなるチャンスですからね…」

最初は断ろうかと思ったが、その頃にはきっと世界も元通りに安定するだろうと願いを込め申し出を伝えることにした

彼女は僕が考えているのと同じ理由で断られるのだろうと思っていたのだろう
答えを聞くなり「ありがとう」と大きな声を出し、満面の笑みを浮かべながら教室を出ていった


サーヴァント「…色々と忙しい方だ」


そうこうしていると、リリン様が戻ってこられた

リリン「遅くなって申し訳ありません…さ、帰りましょうか?」

サーヴァント「はい、プラムも待ってるでしょうし急ぎましょう」

僕たちは共に教室を出て
雨の中傘をさして、学園を後にした


―――――


サーヴァント「…おかしいな」

リリン「そうですね、いつもはこの辺に…」

帰宅途中

いつも商店街の前辺りでプラムは傘を差して雨の中、退屈そうに待っている
だというのに、今日はプラムがいない

リリン「遅くなってしまったから帰ってしまったのでしょうか?」

サーヴァント「だと良いのですが…とにかく一度家に戻りましょう」

入れ違い、という事が無いように家に戻ることを優先する

僕とリリン様は寄り道をせずに真っ直ぐ家に向かった


―――――

マヌカン邸


リリン「ただいま戻りました」

メイド「お帰りなさいませ、リリン様サーヴァント様」

サーヴァント「ただいまです…プラムは?」

帰宅して出迎えに来てくれたメイドにプラムが家に居るか訊ねる

…戻ってきているだろう…


メイド「プラム様ですか、お二人をお迎えに出かけられましたので…ご一緒では?」


…何という事だ

やはりプラムは、未だにこの雨の中僕たちを待っているに違いない

だが、この雨の中再びリリン様を連れていくのも申し訳が立たない…

リリン「サーヴァント様、私は家に居ますのでラムちゃんを迎えに行ってもらえますか?」

暫く考え老け込んでいると彼女から思いもしない申し出を耳にする

サーヴァント「しかし…」

カイライという脅威がいつくるかわからない今、迂闊に彼女の傍を離れる訳にはいかない…

リリン「大丈夫、この家は幾数もの結界が張られているので安全です…雨もこれからもっと強くなります。
だから、早めに見つけてきてください」

リリン様は僕の考えがわかるのだろうか、
最近、言葉を出そうとした途端に納得のいく説明をされることが多くなった


…ここは彼女を信じて早いところ連れて帰らなくては…待ってろプラム

―――――

――


商店街


プラム「…雨…つよい」


私、サーヴァントとリリン…迎えにきた

でも、なかなか来ない


雨降ってきたので、近くのお店にきている

…私の、お気に入り

二人はまだ、来ない



…………傘、忘れた



――

―――――

サーヴァント「…っ…結構、走るもんだな…」


普段走らないというのもあるが、雨に濡れた路面で転ばないように走るのが、これまた辛い

ようやく、いつもプラムが待っている商店街前へと戻ってきた

やはり、いない

……そういえば、少し前にもプラムを見失ったことがあった


確かあの時は……



そこにいるに違いない

僕は疲れ、今にも滑って転びそうな足など気にせず夢中で商店街を駆けた



プラム「あ」


サーヴァント「ぜぇ…ゼェ…っく…はぁ…!………いたな…」

商店街のおもちゃ屋

そこに目的の人物はいた
息も絶え絶えで整えながらも、プラムを見つけられて良かったと自然と笑みがこぼれる

プラムはそんな僕を不思議そうに見ていた

サーヴァント「探したぞ、お前…傘は」

プラム「…忘れた」


雨予報出てただろうに…

良く見ると服の所々や髪が濡れている


サーヴァント「ほら…風邪引くぞ…」

プラム「ん…んー」

僕は鞄からタオルを取り出し、プラムの髪を拭いていく

プラムの唯一のお洒落なのだろう

サイドテールの髪を解かれることに最初は嫌な顔をしていたが髪を撫でるように拭いてあげれば大人しくなった

サーヴァント「お前は、いつもここに来ているのか?」

プラム「ん…」


…商店街に一つだけある玩具屋、
思い返してみれば、プラムはいつもここにいた

はぐれた時もここでじっと店のショーケースを眺めていたのを覚えている


…そうだ、初めて会ったときもこの店の前だった

サーヴァント「…なにか欲しいのがあるのか?」

ここはお兄さんらしく、良いところを見せなくては

プラム「ん…あれ」

プラムが指差したのは店のショーケースに飾られていた大きなぬいぐるみだ

サーヴァント「大きなぬいぐるみだな……高っ」

そのぬいぐるみの対価は…そうだな、美味しいお寿司がお腹いっぱいに食べられるほどの値段だと言っておこう

「やめよう」その一言を伝えるべくプラムのほうに目を向けると…

プラム「コレ…ください」

店員「ありがとう、お嬢ちゃん」

認めたくはない。

気のせいだろう

精算してるように見えるのは、きっと気のせい…




プラム「…♪」


サーヴァント「ふぉおおおお!!!!」


姉さん…すみません、何とかカードの明細に項目が少し増えてます…





帰り道

プラムは相変わらず無表情だが、大きなぬいぐるみを抱えて顔を埋めている

その姿が、とても愛らしく
そして…どこか嬉しそうに微笑んでいるように見えた


サーヴァント「すっかり遅くなってしまった…急ごう、もう夕飯も出来てる頃だ」

プラム「んっ」

夕暮れ

夏もいよいよ目前で、暗くなるのも遅くなった

…そのおかげで、こうして時間を忘れてしまいリリン様との約束を破るハメになったのは言うまでもないが

サーヴァント「………」

随分歩いた


どれくらい歩いたのだろうか


一時間は裕に歩いているだろうに、なかなか家に着かない

それに…明らかにおかしい…日が一向に沈まない


プラム「サーヴァント」

サーヴァント「……あぁ…魔法か?」

プラムの呼びかけに、見覚えのあるシチュエーションを思い出し聞いてみる

プラムは、黙ったまま頭を縦に振る


…最悪のタイミングだ

リリン様を連れて居ないのが唯一の幸いではあるが、プラムが居る

出来れば戦闘には巻き込みたくはないのだが…


サーヴァント「……?」

はて、確かに魔力の波長は感じるのだが発生させている元凶が現れない

辺りに気を付けながらも歩を進め、リリン家に通じる帰り道をひたすら突き進み

見慣れた曲がり道に出くわす。


これを曲がればすぐに家だ

プラム「サーヴァント!」


――――不自然な環境も、長く続けば自然になるのだろう

プラムの制止の言葉も耳に入らない

僕の頭は「違和感」に気が付かず、道なりに進む





――――景色が変わった



夕焼け


辺りは茜色に染まり、まぶしく煌びやかに光る一面の砂浜



『――――、―――――』

波の満ち引きは心に染み渡るように安らかな音を奏でる



雨など降っていない


ここは…海辺だ




目の前には茜色に染りながらも、こちらをじっと見つめている存在がいる



―――アレース









ネメシス「―――――よぉ、奴隷野郎」




――――――――――


―――――


――


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



カイライ軍、古城




アレース「……」

ネメシスが発ってから、長い時間が経つ


奴からの経過報告など一向に耳に入って来ない


あいつは、昔から一つ事に熱中すると周りを気にしなくなる


それが長所、と言えば長所なのだが…同時に短所でもある

…あんな捻くれ物でも私の大切な弟だ、作戦が上手く行くことを祈るとしよう…


……それにしてもおかしい

最近になってカイライは情報に見えない部分が増えてきている

単に私が失脚をして戦力外通告を受けたのなら納得がいくが、未だに幹部クラスに着いたままだ

今日も私は、日課である情報班の元を訪れる


「アレース様、お体は如何ですか?」

アレース「気遣い感謝する、しかし…ご覧の有様よ」

「御労しい…」


ここの連中は親切だ

情報に疎い私に、刷りたての書物を見せてくれる

いつも通り、彼らと言葉を交えた後に渡される書物を手に取る

刷りたての紙は微かに暖かく

パラパラと紙を捲る感触は心地良い…

確か、情報班の「こだわり」と言っていたな

なるほど…確かに紙は素晴らしいものだと知った


書物の暖かみが手に馴染み、私は目的の情報を探す為に目を通し始める




あのフードを被った女の事

ネメシスの作戦の進行状況

そして、主の今の目的



情報班が新しく刷る書物は決して同じ内容を掲載しないほど、常に新鮮な情報に満ちている


だというのに、幾ら目を皿のようにして見てもこれらの引き出したい情報が見つからない



仕方がない、こうなれば自身の足で情報を集めるしかないか

書物を手渡し、彼らに別れの挨拶をして後にした





―――――

――


……驚いた、技術班やその他の連中に尋ねても何も聞き出せない


私と同じで、知らないが正しいのやも知れない





…私達は、一体何をしているのだ…




アレース「……声」


大義室の扉から微かに聞こえる会話

…主の様だ

私は音を立てることなく、大義室の扉を少し開けて中の様子を伺う

主の周りに4人…見たことのない連中が鎮座し、話し合っているようだ



「…じきに『プリオル・アニモ』も我らの手中に落ちます」

「『黒き霧』の動きも気になりますが…今のところ変化はないようです」

「マケットの姫君の生誕祭にも余興を儲けておりますのでご安心を」


…背丈、声、姿勢からして男が二人に女も二人…

全員、完全に力量を測れる訳ではないが、その場の魔力の流れでわかる

相当な手練れだと

しかし、何だ…?

『プリオル・アニモ』『黒き霧』

どちらも聞いたことのない単語…何者かの通り名だろうか…


取り巻く者たちの報告を一通り聞き入れた主は息を静かに吐き、口を開いた


カリス「では…もう間もなく全人類の抹殺が行えるというのだな…」



アレース「…!!」


カイライは、一つの統率により成り立ってはいるが思想だけは一人一人の自由が認められている


全人類の抹殺…


この世の破綻を意味する言葉、それこそが主の望み…



私の願い、それは限りなき強者との闘い




創造主の夢でもあり
それは…弟も同じこと


故に非情に徹し、人類を追い詰めているのも、そこから新たな猛者が現れると信じてのもの。

主よ…我ら兄弟の願いを絶やすと言うのか…


「ネメシスは我らの計画通り…見事にスレイブを八つ裂きにし全人類抹殺計画の切手の駒となるでしょう…」



アレース「…………」

最後の一人、金髪の女の言葉に私は意を決する





気配は完全に消した


魔力の流れに乱れもない

私が立ち聞きしていたことなど知る由もない



そっと、踵を返し私はある場所へと向かった




三世界を繋ぐゲート

命令が出されない限り

固く閉ざされ、誰も旅立つことなく、迎えることも出来ぬ開かずの扉…

私は、それを目の前にし立ち尽くしている



腕を扉に添える


アレース「――――っ!」

体に電流が走る

スレイブに受けたダメージが全く取れていない

しかし、例え体がバラバラになりそうになっていようが構いはしない

私は力を入れて閉ざされたゲートの扉を開ける


空気と共に魔力に乱れが生じ始める



―――恐らく気が付かれたろう


数人の男の声が私の脳内に入り込んでくる


意志伝達魔法まで使われているようだ



「――――アレース様、何をなさっているんです!――――――」


「―――――ダメージは未だに回復しておりません、無理はいけません!―――――」


「―――ゲート――――閉じろ!」



アレース「ゲート…開通確認、目標…仲人界」

ガンガンと頭の中に割り込む声も、今の私には何ら問題もない



急がねば



我らの願いは、殺戮ではないのだ




そうだろうネメシス…





アレース「―――――!!!!」



扉は開かれる

目の前には人々が暮らす安住の地「ピース」






我らの求めた強者がいる可能性を指示した世界…


―――――弟よ。

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