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一回目の西浦の守りは上手くいって、点は取られなかった。
安心もつかの間、雨が降り出す。
「あら、雨降ってきたわねえ」
「…ちょっと、前に行ってきますね」
三橋ママにそう告げ、あたしは浜ちゃんの所へダッシュ。
「浜ちゃん!」
「お、#name2#!大丈夫か?」
「そっちこそ!暑くない?大丈夫?なんか出来ることあったら言って!」
自分の方がつらいだろうと思われるのに、心配してくれる浜ちゃんはいいお兄ちゃんだ。
「はは、大丈夫大丈夫!心配しすぎ!西浦は絶対勝つからそんな顔すんなって」
浜ちゃんの言葉にこくりと頷く。気休めなんかじゃなく、ホントに三橋君は調子がいい。
浜ちゃんに、一緒にいてもいい?なんて聞いたらOKを貰えたので、フェンス間近で応援できることになった。
次は西浦の攻撃で、花井の打席。花井は打てるバッターだと知っているから、応援にも熱がこもる。
「花井っ!いつもみたいに打っちまえーっ!」
2球目で、花井は上手い具合に打ち、1塁に出た。
「一塁でたな!」
浜ちゃんが嬉しそうに頬を紅潮させるものだから、更にうれしくなった。
そのあとの田島の指示での花井の単独スチールには寿命が縮んだけれど、点が入ったからまぁ良しとする。
ようやく面白くなってきた!
これだから野球はやめられない!
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