ページ:1 一回目の西浦の守りは上手くいって、点は取られなかった。 安心もつかの間、雨が降り出す。 「あら、雨降ってきたわねえ」 「…ちょっと、前に行ってきますね」 三橋ママにそう告げ、あたしは浜ちゃんの所へダッシュ。 「浜ちゃん!」 「お、#name2#!大丈夫か?」 「そっちこそ!暑くない?大丈夫?なんか出来ることあったら言って!」 自分の方がつらいだろうと思われるのに、心配してくれる浜ちゃんはいいお兄ちゃんだ。 「はは、大丈夫大丈夫!心配しすぎ!西浦は絶対勝つからそんな顔すんなって」 浜ちゃんの言葉にこくりと頷く。気休めなんかじゃなく、ホントに三橋君は調子がいい。 浜ちゃんに、一緒にいてもいい?なんて聞いたらOKを貰えたので、フェンス間近で応援できることになった。 次は西浦の攻撃で、花井の打席。花井は打てるバッターだと知っているから、応援にも熱がこもる。 「花井っ!いつもみたいに打っちまえーっ!」 2球目で、花井は上手い具合に打ち、1塁に出た。 「一塁でたな!」 浜ちゃんが嬉しそうに頬を紅潮させるものだから、更にうれしくなった。 そのあとの田島の指示での花井の単独スチールには寿命が縮んだけれど、点が入ったからまぁ良しとする。 ようやく面白くなってきた! これだから野球はやめられない! |