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節分

…―っとなるだろう。

「フフッ」

自分の完璧な考えに、またもや軽く勃起している内に、晃の家に着いた。

インターホンを鳴らすと、俺を待っていたかのようにすぐ、乱暴に玄関のドアが開かれた。


「来るなって言ったろ!!俺ん家の近所でニヤニヤしやがって、おばさんもすっごい不審な目でガン見してたぞ。お前のせいで俺まで変な目で見られたらどうするんだよ?!」

「今日、2月3日だろ?一緒に節分し「他当たれ。そんなのに付き合ってられるか!!」

「まあまあ。豆も恵方巻も持ってきたんだから。俺が鬼の…って痛い!!」

言ってる傍から、俺の取り出した豆を奪い、投げつけてくる。

「鬼は外、孝也も外〜。マジで一生来んなー。」

「ちょっ…本気で痛い!!心も痛い!!ってか、なに、その速さっ?!」

「小中高とピッチャーやってたからな。」

「こっ…こんなとこで、剛腕発揮しないでー!!」

どんなに言っても晃は今まで見たことない位キラキラした笑顔で豆まきを続ける。

「つっ次ーッッ!!豆食べよう。豆!!…歳の数だから晃は、2…」

「36。」

「え?はは。いくら豆食べたくても歳の数だけって決まってるだろ。」

「だから、36。」



「…よしっ!豆はもういい。恵方巻を食べよう。」

「恵方巻まで持ってきたのか。結構本格的だな。」

「うん。そうなんだけど…、そろそろ家に入れてもらっていいか?」

晃はお気づきじゃないも知れないが、ここに来て俺がやったことは、玄関前で豆を投げつけられてただけだ。

「……………仕方ない。」

…良かったぁー。

ずっと、入るの?って目で見つめられてたから、無理だと思ったけど、耐えた俺を褒めてあげたい。




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