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お前には敵わない
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さっきより珍しい格好じゃないかと思っていたのに、優斗は検討はずれのことを答えた。

「大丈夫。健太の顔は見えてないから。」

「でも、さっき振り返った人と目が合ったんだけど。」

優斗は自信満々に言うが、スーツを着たサラリーマンは驚いて2度見してたし、女子高生達もキャーキャー言いながらガン見している。

「それじゃ、これで大丈夫?」

そう言って、少し下に下げられる、そのおかげでおれの顔は優斗の肩の位置くる。

おれは周りから見えない様に、肩に顔を埋めた。

しかし、お尻が下がったことで、おれの下半身が、優斗の、下半身に、当たる。

しかも、お尻を支えている優斗の手が必要以上に動いて、その度、違和感に体をよじらせた。

「大丈夫だけど、落ちそう。それに、さっきからお尻がぞわぞわする。」

「仕方ないよ。お尻支えないと落ちるんだから。」

やんわりとそのことを伝えても開き直って止めようとしない。

「でっ…でも、そんな摩る必要ないだろ。」

すると、ニヤッと笑って答える。

「健太が動くからだよ。」

「優斗が触るからだろ。」

そう言い争いをしながら、結局家に着いた。

途中からは言い争いに夢中になって、顔を埋めることさえ忘れていたから、周りの人にはバッチリ顔を見られていただろう。


物体暗示
(無生物に暗示をかけ、操ることができる)


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あきゅろす。
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