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お前には敵わない

おれの家まで送ってくれると言う宮本と共に家に着くと、玄関のまえで塀に寄り掛かるように優斗が立っていた。

「じゃあ、明日。」

宮本は優斗に気付かず、にこやかに手を振って帰っていく。

おれは気にしながらも手を振って答えた。

近づくとやっぱり優斗だった。

「あ…あの、どうしたんだ…?」

恐る恐る聞く。

「どうしたじゃないよ。」

塀に押さえ付けられ、背中を打った痛みに顔を歪めた。

目の前には優斗。

「なんであいつと帰ってきてんの?」

「えっと、その…。」

「関わるなって言っただろ。」

「そうだけど…。」

「まさか、告白OKした訳じゃないよな?」

「っ?!なんで…そのこと…。」

「聞いた。見た。」

「…そんな。」

「悪いかよ。健太は僕と付き合ってんじゃないの?」

悪ぶれもせずに言う。

「それはそうだけど、…宮本にも悪いし。」

「我慢してたけどさ、何ですぐ断らないんだよ。」

おれの宮本を庇うような発言に嫌そうにため息をついて言う。

「…優斗にも聞こうと思って。」

優斗が告白のことを知っているなら、あとは聞くしかない。

「もう、いい。宮本と付き合えば。付き合って宮本とキスでもセックスでもすれば。」

そう言い捨てる。

帰っていく優斗の背中にいくら「違う。」と叫んでも振り向いてはくれない。

違う。

好きなのは優斗なのに。

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あきゅろす。
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