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お前には敵わない

高校での初めての友達がこんなすぐにできると思わなかったおれは焦りながらも嬉しくて満面の笑みで答えた。

「健太は中学の友達とはいなくていいの??」

いきなりの名前呼びにはビックリしたが、ずいぶん友好的な奴なんだなと思った。

「あぁ、おれ引っ越してきて中学は県外だったから、同じ中学の奴いないんだ。」

そう、だから不安でたまらなかった。とは、言わなかったけど、本当に話しかけてくれて良かった。

「そうなんだ。じゃあ、僕は今学校でたった一人の健太の友達なんだね。」

「あ。そうだ。おれも優斗って呼んでもいいか??」

「もちろん。僕も健太って呼んでいいか聞くべきだったかな。健太って名前がなんだかピッタリだったから。」

良くある名前だし、自分の名前に何か特別な思いがあるわけじゃないが、親が考えてつけてくれた名前だから合っていると言われると嬉しかった。

それから、先生が来るまでずっと優斗と話していた。

先生は入学式の説明をした後、生徒達をつれて入学式が行われる体育館へと向かった。

最初は緊張して聞いていたが、校長の長い話になると、流石に意識は違う所にいくのは仕方ないことだと思う。

すると、意識の外から知った名前が聞こえてきた。

「新入生代表、佐々木優斗。」


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あきゅろす。
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