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お前には敵わない

「で、何か問題ある?」

「…あるよ。ほら、あの…男同士だし。」

自分で言ってその重大さに気づいて悲しくなってきた。

「でも、健太、僕のこと好きだろ?」

「うん。…ってか、もうそれはいいよ。」

優斗もおれのこと好きだって分かったから、もう開き直って答えた。

「ごめん。なんか嬉しくて。」

普段の優しい笑みと違いニヤニヤしていて、締まりが無い。

「照れんなよ。」

優斗は苦笑いしてごまかすと、話を戻す。

「それで、男同士でも付き合えるんだよ。同性同士でも付き合ってる人もいっぱいいるよ。」

「そうなんだ。…ひゃぁっ…何やってんだよ。帰れ。」

素直に驚きの言葉を述べていると、優斗にお腹を触られて、甲高い声と共に体が跳ねてしまった。

それでも、優斗はまださわさわとお腹を触っているので、その手から逃れる様に体をくねらした。

「じゃあ、そういうことで。」

帰れと言ったからか、本当に帰ろうとする優斗。

まだ、付き合うとかいう話もどうなったか分からない。

「そういうことって…んぅ…はぁっ。」

立ち上がった優斗を見上げると、優斗は立ったまま、おれに口づけをした。

それも深いやつ。

絡んでくる優斗の舌から逃げることも、こたえることもできず、されるがままになっていた。

「こういうこと。」

おれが息がきれて意識が混濁してきた頃、そっと優斗の唇が離れた。

そして、部屋のドアを開けるとじゃあね。と言って出ていった。

なんだか強引におれ達はこういうことになってしまったらしい。


記憶捏造
(記憶をすり替えたり、作り替えたりできる)


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あきゅろす。
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