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キスじゃ死ねません(仮)

「…違うんですか?」

「え?!…あ。そうだ。俺だ。」


気づくと祐利は多分困った顔をして首を傾げていた。

可愛いぃぃー可愛い過ぎる。
ギュッと抱きしめてやりてー。

俺は深く息を吐き、気を落ち着かせようとしたが、ずっと見つめてきているであろう祐利に鼓動は早まるばかりだ。


「お…俺は、お前が…お前のことが、

……好きだ。付き合え。」


練習した言葉なんて頭からすっ飛んで1番短い言葉が口をついて出てくる。

自分でも笑えるほど声が震えていて酷く情けない。


「…すいま」「あぁ?付き合えって言ってんのが聞こえねーのか。」

「ごめんなさい。付き合えません。」


祐利は俺の睨みなんて効いていない様子で淡々と伝える。

俺の告白に対する断りの意を。


誰だよ。俺みたいな奴は相手を脅せば簡単に付き合えるとか言った馬鹿は。

全然、違ぇじゃねーか。

全然、思い通りになんて…ならないじゃねーか。


「…は?なんでだよ?」


少し折れた心で聞く。

だから、声はだんだん尻すぼみになる。


「俺にだって選ぶ権利はあります。」


祐利は先程と変わらぬ整然とした口調で答える。


「…お前は俺と付き合えばいいんだよ。」


俺は俯いてほとんど呟くように言った。



丁重にお断りします





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あきゅろす。
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