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Again

俺が立ち上がると、お前は不安そうに俺に手を伸ばしてきた。



「大丈夫。すぐ戻ってくるから。」



俺は優しくそう言うと、お前の頭をぽんぽんと撫でた。


そして、叔父の方を向くと叔父は俺達のその様子を神妙な面持ちで見つめていた。



「あの子はお前の友達なのか?」

「んー。友達…ではないかなぁ。」

「さっきも言ったが、あの子の記憶はいつ戻るかわからない。…お前は昨日今日会ったような子の面倒をいつまでもみられるのか?」

「…っ!!」

「犬や猫を捨てるように、途中で捨てることはできないんだぞ。ましてや、あの子は記憶喪失じゃないか。」



そう言われて、俺が離れようとした時のお前を思い出した。


今のお前には俺しかいないんだということを痛感した。


それが、怖くもあり、嬉しくもあった。



「だからこそ、俺があいつの傍にいてやらなきゃいけない…と思うんだ。」

「…そうか。また何かあったら、いつでも頼ってきなさい。」

「叔父さん、ありがとう。」



俺達がお前の残された部屋に戻ると、お前は不安そうに俺達が出ていったドアを見つめていた。


俺は頬を緩めてお前を見た。


叔父さんのおかげで、もう俺の決心は固まっていた。


その後、少し栄養失調だったお前に点滴を打ってもらって、外に出ると空は赤く染まっていた。





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