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Again

それから、もうひとつの予定であった病院に向かった。


大きな総合病院、ある部屋の前に立つとノックをしてドアを開けた。



「叔父さん。診てほしいんだけど。」

「なんだ、政明か。いつも言ってるだろ。そういうのは、ちゃんと受付をして来い、と。」



そうは言っても患者を相手にしている訳でもなく、ただ白衣を着てコーヒーを啜っている叔父。



「どうせ暇だろ?あ。でも、今日は俺じゃなくて、こいつを診てほしいんだ。なんか記憶喪失っぽくて。」

「…ほう。記憶喪失か。面白い。…ちょっとこっちに来なさい。」



『記憶喪失』という言葉に興味を引かれたのか、近くの丸椅子を自分の前に引き寄せて言った。


それから叔父はあれこれ質問したり、大きな機械を使って調べたり、血液を採ったりしていた。



「で、どうなんだ?」

「んー。脳に外傷はないみたいだから、きっと強いストレスによるものだろうな。」



叔父は脳のレントゲン写真のようなものを見ながら言った。



「いつ頃、記憶は戻るんだ?」

「それは、わからない。明日戻るかもしれないし、一生戻らないかもしれない。」

「そんな…。」



先に進まない答えに肩を落とす俺に、叔父は声をかけた。



「ちょっと…お前だけに話したいことがある。」



叔父は難しい顔をして俺だけを呼び出した。





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あきゅろす。
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