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Again

「もう、仕方ねーな。こっちにこい。」



そう手招きすると、やっと徐々に近づいてくる。


その瞳には怖いくらいに生気が無かった。


俺は、タオルを手に取ると頭からガシガシと拭いていった。



「これ、ビチョビチョだし脱ぐか?」



濡れて体に張り付いたワイシャツをつまみ、お前に聞いた。


しかし、お前は真っすぐ前を見つめたまま、問いかけには無反応だった。


もちろん、目も合わないし、どこを見ているかもわからない。


焦点が合ってるのかさえ疑問だった。



「あー。もう知らねーぞ。何も言わないお前が悪いんだからな。」



俺は言い訳するように独りつぶやき、お前のワイシャツのボタンに手をかけた。


一つ一つ外し、開いてみて、気づいた。



「…っお前…。」



続きを声にすることもできず、固まっていると、風呂場からお湯が溢れ出す音が聞こえた。



「あっ。やべーっ。」



急いで、お湯を止めに走った。


それから、もう一度玄関に戻るとお前を風呂場に押し込んだ。


俺はドアを閉めると、大きなため息をついてその場にへたりこんだ。


お前の細すぎる体には赤や青に変色した無数の痣。


赤黒くなっているものまであった。


どういう経緯でついたかはわからないにしろ、俺みたいな他人が見ても良いものでは決してなかった。





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あきゅろす。
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