[携帯モード] [URL送信]
平八




ナミダ、が、止まらない。



両手が水浸し。
ちいさな手のひらは俺に触れることなく離れていった。

間違っていたのだろうか、やはり。
誰に問うても今更答えなんてないのに。


止まない雨が響く。
彼は雨が嫌いだった。
それは特に理由のないものであったと思う。

懐かしい記憶を浮かべながら俺は暗闇に落ちた。

最後まで、後悔ばかりだ。



あの日彼を抱きしめていたら、
何か変わるものがあったろうか。














第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!