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パワーストーン物語
D
そしてミリアはその場に立ち上がるとアークの前まで行き、「今まで私をここまで育ててくれて有り難うございました・・・。
亡くなった父も母も私が二十歳の誕生日を無事にこの家で迎える事が出来た事を天国から見ていてくれてきっと喜んでいる筈です!
それもこれも全部アークのお陰!
私はアークがいなければきっと大人には・・・無事に二十歳にはなれなかったでしょう・・!今夜はどうしてもその・・ちゃんとしたお礼の一言が言いたくて・・・なんとお礼を言ったらいいのか・・・ 本当にほ・・・本当に有り難うございま
した・・!!」
「ちょ・・!ちょっと待って!話ってそれだけ!?まだ他に大事な話があるんじゃないのか!!?」
「えぇ・・・じ・・実は・・・話と言うのはそのぉ・・・」
「あぁー!!じれったいぞミリア!!さっさと言え!どこのどいつだ!大切なミリアの事をそそのかす奴がどうしようもない男だったら許さないからな!!」
「アーク・・・気付いていたのですね・・・そうなんです・・・私は今、恋をしています・・その方が私でも良いと言って下さるなら結婚を・・・」
「なにぃ!!?結婚!?まだ二十歳になったばかりだというのにどうしてそんなに急ぐんだ・・!? そいつにプロポーズでもされたのか!?」
「いいえ・・まだそんな話は一度もした事はありません・・」
「だったら…お願いだ、ミリア・・・もう少し・・・結婚はしないでくれ・・・」
「でも、その方にどうしてもこの想いをお伝えしたいのです!!」ミリアがアークの腕にすがりついて頼んでくると、それまで必死に押さえていたアークの感情が一気に爆発してしまい、おろおろと二人のただならぬ様子に驚くラッキーの見ている前でミリアの腕をきつく振りはらい、カッとなった勢いで軽く押し返してしまうのでした。


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