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パワーストーン物語
C
「お嬢ちゃんもそうかい?実はおじさん、もうちょっとで死ぬとこだったのをこの石が救ってくれたんだ!これはこの間嫁いだばかりの娘がくれたんだがお父さんの事が心配だからとなぜかこのネクタイピンを買ってきてつけて会社に行け行けってうるさいんだよ・・なんでも危険が迫ると色が変わるとかなんとか言われたけど、石の名前もよく覚えずに娘に言われるまま会社に行ってからその帰りにちょっといっぱいやってから店を出たら怖いにいちゃんに肩がぶつかったと因縁ふっかけられて、危うく刃物で刺されそうになったんだよ!!でもそこにたまたま警察が通りかかって助けて貰った訳さ!」
「へぇ〜それは凄い!!」
「でも刺されそうになった時にせっかくの大事なタイピンが何処かに飛ばされてたった一日でなくしてしまったんだけど、娘は意外なことにまったく怒らなくてねぇ・・・」
「じゃあ今つけてるのは二代目?」
「それが遠くの草むらの中に飛ばされたとばかり思っていたのに、いつも飲んでる店とは随分離れた会社のすぐ近くの草むらをなにげな〜く見たらこれがあったって訳よ!
まさかとは思うけどきっと石に足でも生えてきて歩いておじさんの会社のそばまでやって来たとしか考えられなかったよ」 
「そんなぁ・・・石が歩いて来るなんてあり得ないってば!」 
「でも不思議だろう?お陰でおじさんすっかりこの石が好きになって、ほらっ!」 
そう言うとポケットから二つラピスラズリの原石を取り出してるりに見せるのだった。 
「わぁ〜綺麗!」
るりは思わずおじさんの石に手を延ばしたがおじさんはすぐにポケットの中に石をしまい、るりに触らせてもよく見せてもくれなかった。
 


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あきゅろす。
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