だけど、××!
08
†††††
pipipipipi…
「………でないの?」
レッドが問い掛ける。ゴールドが慌ててポケギアを取った。
『…ゴールド?ようやく出たわね』
少女の声。ゴールドは電話の相手を理解した。
「………クリスか。
つーか、ようやく、ってなんだ。漸くって」
『シロガネやまは電波が届きにくいの!
わたしが最初にアナタに連絡したのはもう10日以上前よ!』
怒鳴られ、思わず目を閉じる。真面目な学級委員な彼女の説教は長いのだ。
ゴールドはとりあえず話を進めることにした。
「んで?何の用だよ?」
『本当なら、レッドさんが下山した日に、アナタも呼ぶ予定だったんだけどね。
アナタへの連絡はわたしが言われていたから、グリーンさんはレッドさんだけを呼び出したの。
レッドさんが下山してから、ゴールドがシロガネやまにまだ居る、って聞いたから連絡したのに…』
ゴールドは思い出す。
レッド先輩と修行するいつもの場所より山奥のこの場所に、連絡など届く確率が限りなく低いことを。
「わりークリス!でも、レッド先輩が下山したのはもう2週間前だぜ?
今更何の………」
『図鑑の調整よ!
わざわざホウエンからルビーくんやサファイアちゃん、エメラルドくんも来てるのよ!?
とにかく、―――、下山して―――――、………』
ブツン、と。
そこで電話は途切れた。
†††††
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