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ヒトリ季節企画
沖田総悟
泣いていた私を。

貴方は何も言わずに、助けてくれた。

呪縛から解き放ってくれた。






元彼とは名ばかりの。
ストーカーに成り果てた最低な男。

毎日追われ、逃げ惑い、追い込まれる。

真選組の黒い制服が目の前に立ちはだかり、呻き声と共に男は斬られた。

「怪我はないですかィ?」

座り込んでしまっていた私に手を差し伸べた亜麻色の髪の若い男性。

「あ、ありがとうございました」

助かりました、と恐怖から安堵に変わった涙を拭う。

「こいつ、知り合いですかィ?」

元彼でストーカー被害にあっていたことを話すと、パトカーに乗せられた。



それからは毎日のように、見回りの途中に寄ってくれている。

「美砂さん」

「あ!沖田くんこんにちは」

「いい匂いですね」

私が持っていた花から香るのだろう。

鼻をくんくんとした沖田くんがカワイイ。

「どうぞ」

持っていた鉢を渡し、沖田くんはきょとんとして受け取る。

あ。やっぱり。

花が似合う。

くすくすと笑う私に、沖田くんがキョロキョロした。

「美砂さんにはひまわりが似合いますね」
「え?」

小ぶりのひまわりを渡され、持った私を見て頷く。

「ほら。カワイイ」

か、カワイイって……

さり気ない言葉に私の頬が赤く染まり、沖田くんの顔が見れなくなった。

「美砂さん」

腕を掴まれ、自分の方に引き寄せた沖田くんに、抱き締められる。

「一目惚れでさァ。ずっと…こうしたかった」

「で、でも…」

「好きでさァ」

耳元で告白された。


「…ありがとう」

「それは、肯定ととっていいんですかィ?」



仕事を放り出して、こんなことをしている。

罪悪感もあるけど、気持ちが高揚していて、どうでもよくなった。

「…あっ!も、無理っ…!」

「くっ…!!」

こんなに可愛らしい顔をしているのに、セックスの時は全然違う。

そして、抱き締められる腕の強さにドキドキする。

「美砂さん、まだ、いいですかィ…?」

己を挿入したまま、沖田くんは荒い息を吐きながら潤んだ目で聞いてきた。

頷く私に、容赦なく腰を打ち付け、声が止まらない私を見て口の端をあげる。

「気持ち、いいですかィ?」

「うん…っ!あっ…!痛ぁ…!!」

立ち上がったままの胸の突起を強く摘み、痛みで歪む私の顔を見て、また笑う。

「沖田くん…?」

「…美砂」

ゾクリ。

「名前呼んだだけで締め付けるなんざァ、とんだ淫乱ですね」

ゾワワ。

恥ずかしくて、また力が入ってしまい、ニヤリと笑った沖田くんが強く突いた。

「あァーーッ……!!」

絶頂に達した私をそっとはしてくれない。

沖田くんも絶頂が近いのか、だんだん激しくなる律動に、私は揺らされ続ける。

「美砂、」

「総悟…っ」

ぎゅっと、沖田くんの腕に力が篭もったと同時に、私の中へ性を放った。


20090731

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