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*小説
アントワネットブルー


夢を見た。怖い夢を。
遠ざかる背中に凍えた
あるはずのその温度を
もう一度って探してた



なんで・・なんで貴方は僕から
遠ざかって行ってしまったんですか?




「骸クン・・・?」

愛おしい人の声にふと我に返る

「何で泣いてるの?」

「ぇ・・」

目元に手をやると
そこから一筋の涙が流れていた

僕は乱暴に目をこすり

「何でもないですよ?」

と笑って見せると

白蘭が複雑そうな顔をしていた

「・・・ただ怖い夢を見ただけです」

「そっか、」

それから僕たちは
何の会話もせずベッドに座っていた。

「ねぇ、」

最初に口を開いたのは白蘭だった

「なんです?」

「骸クンが泣くくらい
 怖い夢ってどんなの?」

「・・・言いたくないです」

少し迷ったが言わないことにした。

「もしかして僕に犯s「黙りなさい」」

ハァ、何でこの男はいつもこうなんだ。

あんな夢で泣いた自分が馬鹿らしい。

隣に座っている白蘭を
横目で見ると何故か笑っている。

「なぜ笑っているのです?
 気色が悪いですよ」

「いや、いつもの骸クンに戻ったなって」

「貴方は相変わらず下品ですね、」

そう言うと
骸クン酷い、
とでもゆうような顔をしている。

「酷いのはどちらです」

「骸クン」

「は・・?」

「だって夢のこと教えてくれないじゃん」

こいつは子供か。

いや、そんな事は

とうの昔に知っていたが・・

まさかここまでとは。

「そんなことどうでもいいでしょう」

「よくない」

そう言って

白蘭は僕のことを抱きしめてきた

「ねぇ、教えてよ?」

「嫌です。」

 「じゃあ教えてくれるまで離さないから」

「じゃあずっと離さないでいいです」







そうすれば白蘭は僕から
遠ざかって行かないから


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