どうしてこうなった
破局関係
そう、確かにアイツは俺の恋人になったのだ。
それを裏付けるかのように、アイツは暇さえあれば俺を抱くのが日課になっていた。
美形に「好きだ」だの「愛している」だのささやれながら抱かれる日々は、なんというか……イロイロ凄い威力があった。
特に俺はソッチの方面での免疫があまりなかったので、特に。
しかし、この若いが故の暴走するアイツの性欲は結構俺にとっては問題があった。
体力がもたん。
学校とかバイトとか、本当に次の日辛いのなんのって。
しかし、やはりアイツの甘えた声と笑顔でお願いされると、断りきれない俺が居る。
アイツはいいさ。
アイツは抱いた後は必ず半日は爆睡するのだから。
そりゃあ、スッキリするだろうよ。
そういや、アイツ学校は大丈夫なのだろうか。
まぁ、あんまり大丈夫じゃないだろう。
けど俺は知らん。
俺だってアイツのせいで、朝の授業は殆どサボらされているんだからな。
とりあえず、アイツはいつの間にか俺の恋人で、いつも、俺にベッタリしていた。
俺はそれを昔と変わらない態度で受け入れてやった。
メシはアイツの好きなもんばっか作ったし。
掃除も洗濯も全部俺がやった。
テレビのリモコンも全部アイツに譲った。
風呂もアイツが一番風呂だった。
アイツはバイトしてないから、アイツと遊びに出掛ける時は全部金は俺持ちだった。
セックスだって無茶な事ばっか言ってくるが、拒んだ事は一度だってない。
で。
その結果、アイツは昨日可愛らしい男の子を家に上げ激しくお楽しみ中だった。
あー。
なんか俺、都合の良い家政婦みたいだな。
まぁ、いいけどな。
昔からアイツに何か見返りを求め何かしてやってた事は一度もなかったし。
とりあえず、俺はアイツに何か頼まれる度、自分がとても大きな存在になれたような気がして、凄く気持ちよかったんだ。
『アッキー、お願いしていー?』
そう言って甘えてくるアイツの頭を撫でてやる。
それでアイツが笑ってくれる。
俺は、それだけで充分なんだよ。
健気とかではなく……俺はアイツに何かしてやんのが、当たり前なんだからな。
昔からさ。
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