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どうしてこうなった
抱きしめる関係※幹夫視点

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「ミキィ、ねぇ」

「……………」


アッキーが家に帰って来なくなって3日目。

もう限界だった。

俺は後ろから抱きついてくる明彦を無言で引きはがすと、ベットから立ちあがった。

捜しに行こう。

どこに居るかはわからないけど、こうして家でジッとしていても何も状況は変わらない。

そう思って立ちあがったつもりだったが、それはベットの上から俺の腕をひっぱてきた明彦に、見事阻まれてしまった。

すると俺は明彦の胸の中にすっぽりと収まってしまう。

あぁ、もう面倒な。


「明彦、離せ」

「やーだ、ねぇ。アッキーならすぐ帰ってくるって。大丈夫大丈夫。だからー」

「ちょっ、やめろって!」


そのまますぐに俺に覆いかぶさってきた明彦に俺は焦った。

何でだ?

何で明彦はこんなに俺の事しか見てないんだ?

アッキーはあの、俺達が出て行けと言った日からケータイを置いて居なくなってしまったんだぞ。

それなのに、どうしてこんなに明彦はアッキーの事をどうでもいいみないに扱うんだ?

なぁ、何でだよ。

お前だって前はアッキーと付き合ってたんだろ?

いや、それより前からずっと一緒だったんだろ?

ずっと世話になってたんだろ?

助けて貰ってたんだろ?


なぁ、何でだよ明彦。


「離せっ、離せよ!っふ、んん!」


明彦は俺の言葉など一切聞かず、俺の口を塞ぐと、そのまま下を口内にねじ込んできた。

そして、手では俺の体をまさぐり始めている。


気持ちわるい……

俺は一瞬にして体から鳥肌が立つのを感じると、ガリっと口内を犯す明彦の舌をかんだ。

その瞬間、明彦の表情が曇り、俺の口から明彦が離れて行った。

相当強く噛んでしまったのだろう。
離れて行く瞬間、明彦の口内から少し赤いものが見えた。

なのに………

何でお前はそんなに嬉しそうに笑ってんだよ、明彦……。

まさかMか。
お前……


「っつぅ、ミキー何?SMにでも目覚めちゃったのー?」

「違う!お前、ほんとどうしようもねぇな!?アッキーの、事ちょっとは心配したらどうなんだよ!?このままアッキーが帰ってこなかったら、それは俺とお前の……両方のせいなんだからな!?」

「だからー、ちゃんとそのうち帰って来るってー」

「何でそんな事わかるんだよ!?明彦、お前がアッキーに最後何したか覚えてるか!?お前はアッキーを性欲処理の道具にしたんだぞ!」

「それがー?」

「それがって……明彦、お前わかんないのか?アッキーはきっと傷ついたに決まってるだろ」


なんでこんな道徳の初歩見たいな事を俺は教えてやらねばならないのだろう。

つーか明彦はアッキーに対しては、道徳心が無さ過ぎる。

おかしいだろ、こんなの。


「けどさぁ、アッキー俺の頼み事なら何でも聞いてくれるし、今までだって何しても怒ったりしなかったよー?」

「怒らなかったら何してもいいのか!?頷いてくれるなら何してもいいのか!?お前はもっとアッキーを大事にしろよ!そうしないと、明彦、お前いつかほんとにアッキーに愛想つかされるぞ!」


俺はもう愛想ついちまったしな。

そう、俺はもう明彦とは付き合えない。

アッキーが好き……というのも理由の一つだが、俺はアッキーのように明彦のこの性格を許して行ってやることはできないようだ。


そう思うと、本当にアッキーは凄いと思う。


「明彦、俺はアッキーを探してくる。やりたきゃ一人でヌいてろ」

「えぇぇ、やだね。俺はミキを抱きたい。ねぇ、ミキ……愛してる、だからさ、ほら」


やめろ……やめてくれ。

手を伸ばすな。俺は、俺が手を取りたいのは………


お前じゃないんだ。


俺が伸ばされた手を一気に振り払おうとした瞬間、ガチャリと言う玄関の開く音が聞こえた。

そして次の瞬間には……そう、俺がずっと待ってた、あの懐かしい声が、俺の鼓膜を揺さぶった。


「たっだいまー」

「っ!?アッキー」

「あ、ミキ!」


後ろから明彦が俺の名前を呼ぶ声が聞こえる。

だけど、そんなはもう……知らない。


俺は早くアッキーに会いたくて、抱きしめたくて一目散に玄関へと駆けだした。


アッキー、アッキー




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あきゅろす。
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