”God of Death” ※オリジ
死
ただ、あっけなかった。
あまりにも簡単に逝ってしまったから。
―死―――
夜が今使っている鎌は、多くの人間の血と生を吸ってきた。
これからも、きっと。
「うわぁぁっ!!」
叫び声と共に、走って夜の方に来る。
相手はBRという事に恐怖し、混乱しているのだろう。
武器はナイフだ。
相手を避けたついでに転ばせる。
ドンッ
「うぐッ」
足で相手を押えて一言。
「あばよ」
何の迷いも無く相手の首を刎ねた。
ゴロッと首が転がる。
切り口からは新鮮な血がドクドクと流れてくる。
体を失った首。
その目が夜を睨みつけ、そして白目を向いた。
もう、死んだ・・・?
次の相手が来た。
普通の銃を持っている。
夜に銃口を向けているが、震えて狙いが定まらない。
「…」
歩いて相手に近づく。
相手は泣きながら構えている。
しかし今の夜は感情に優しさの欠片もない。
ただ、目の前の弱者を殺す。
振り上げて下ろした鎌の刃は、弱者の体を貫いた。
ブシュゥゥウウッ
刃を抜くと、やはり血は溢れる。
弱者は屍となる。
たったこれだけで、人が死ぬ…。
さっきまで動いていた人間が、一度急所を攻撃するだけで死ぬなんて。
ただ、呆気なかった。
あまりにも簡単に逝ってしまったから。
次から次へと来る相手を殺しては殺す。
血にまみれた己に、気が狂いそうだった。
−−−−−−−−−−−
BRの話。
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