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百万打!
アンバランス21〜30

21、スポーツ
大学
「鏑木ってずるいよなー」
「あ?」
「だって顔もいいし勉強もできるし、運動もできるだろー?」
「別に全部それなりだっつの」
「それなりの奴は高校生の空手で全国行ったりしないって」
「優勝とかしたわけじゃねーし」
「てか、スポーツ万能なの?鏑木」
「んなことは…」
「万能だよー、しましまは」
「うお、すずな」
「球技も下手な部員よりうまいし、走るのも下手な陸上部より速いし」
「おま、誤解されそうな言い方やめろよ」
「鏑木ずりー!」
「そういうわけでしましま、組手しよう!」
「めんどくせーよお前ら!」









22、スポーツ
王道学園
「お前さ」
「?なんだよ碓氷」
「それなりに運動もできるよな」
「あー、まぁそれなりだけどな(夏彦の身体じゃ思い通りに動けねーけど)」
「前はあんなにどんくさかったのに、記憶喪失でそんなことできるようになるのか?」
「さぁ?身体の使い方さえ覚えときゃどうとでもなんじゃね?」
「だから、その記憶がねぇんだろ」
「知らねーよ、んなの」
「お前の記憶喪失がわからねーよ」









23、腐女子
「ねー、鏑木くんと蓋見くんってー…」
「会長×副会長だよねー」
「えー、逆でしょー!?」


「……………」
「?どうしたの、志麻」
「…女子が怖い」
「はぁ?お前何言ってんの、鏑木志麻ともあろうものが」
「いや…うん、お前が思ってるよりも女子はずっと怖いぞ?」
「諭される意味がわからないんだけど。何、熱でもあんの?」
「っちょ、あんま絡むな!」
「はぁ?今更何言ってんの」
「…女子が俺とお前であらぬ妄想してんの!」
「知らないし。好きにさせとけばいいじゃん、実害はないんだから」
「おま、うちの腐女子なめんなよ!?俺とお前で薄い本とか書いてんだからな!?」
「薄い本って何?」
「あ。……ともかくさぁ!」
「はいはい」









24、バカって言わせてみたー
(志→朧)
「碓氷のバーカ」
「ああ?」
「いや、なんかそう言えって」
「意味わかんねぇよ。誰が言ってたんだそれ」
「さあ?」
「…。まあどうでもいいが、もっと他の言い方なかったのか?」
「他のって、どういう?」
「可愛い感じとか、あんだろ。今のだとすげぇイラつくからな」
「可愛くなぁ。普通にしたくないわ」
「いいからやってみろよ」
「うっわー、あくどい顔」
「やれ。お前ならそんくらいできんだろ」
「あー。ん、ん……碓氷の、…バカ」
ピロリンッ
「…おい、なんだ今の音」
「カイチョー、しっかり録音したよー」
「よくやった」
「てめぇら…」
「にしてもお前、よくやるな」
「お前がやれって言ったんだろうが!」
「やっちゃうナツもナツだけどねー」









25、バカって言わせてみたー
(朧→志)
「おいバカ」
「うおおいっ!!その言い方はなんか他意を感じるぞ?」
「別に他意なんかねーよバカ」
「どうしようすげぇ腹立つ。殴っていい?」
「いいわけねーだろバカ」
「殴る。うん、殴ろう」
「すぐ暴力に訴えようとすんな、力もねーくせにバカか」
「……わりと言われ慣れてるけど、こういう言われ方はマジでされたことねーわ。うん」
「あ?」
「取り敢えずホントにイラつくからやめてくれるか?」
「…マジになってんじゃねーよ」
「嫌なことは本気で嫌って言わねーと、気付かれねーだろ」
「そんな嫌か?特に心も籠ってねーだろ」
「だから嫌なんだよ」









26、バカって言わせてみたー
(ゆ→志)
「志麻ってホントバカだよね」
「…いきなり何」
「いや、なんか常々思ってることを唐突に口に出してみたくなっただけだけど」
「お前俺のこと嫌いだろ」
「嫌いな人間にバカとか面と向かって言わないって」
「お前なら言いそうなんだけど」
「言わないよ。山井にだって、面と向かって言ったことはないでしょ」
「そういう微妙な発言やめろよ!?」
「まぁまぁ。だからあれだよ、志麻に言うバカは愛的な何かしらが籠ってるんだよ」
「キャラに合わない適当な喋り方してる時点で嘘くせーよ!!」
「バカ」
「………いきなりなんなんだっつってんだよ」
「今の何も籠ってないバカね」
「はぁ?」
「志麻ってバカだよね」
「……今のが愛的な何かしらが籠ってるバカ?」
「うん」
「……あのさ、俺らなんでこんなアホな話してるんだっけ」
「志麻が自主休講してるすずなのノートのコピーを自らしてるからじゃなかったっけ」
「あー、最初のバカはそれか」
「どうでもいいからそろそろ次の授業行かないと遅れるよ」
「げ、マジか」









27、タイプ
「碓氷さぁ、女の子は嫌いなのか?」
「あ?」
「や、男の方が好きなんだよな?」
「別にそういうわけじゃねーよ」
「そうなのか?じゃあ女の子のタイプとかは?」
「あー。…バカじゃない奴」
「ああ、なるほどな」
「なんだよ」
「や、なんかわかりやすいな」
「はぁ?」
「お前っぽいと思って」
「…そういうお前はどうなんだよ」
「俺?俺は自然体な感じのさっぱりした子…かな?まぁお前と一緒であんま頭良くない子は苦手だけど」
「…意外だな」
「何が?」
「お前のことだから、そういうのはないって言うかと思った」
「そうでもねーよ。まぁ苦手だからって態度悪くしたりはしねーけど」
「そうかよ」
「そーだよ」
「…」
「何」
「いや、なんつーか」
「?」
「お前とこういう話すんの気持ち悪い」
「なんでだよ…」









28、蓋見兄妹
「なあ志麻くん。蓋見ってさー」
「どっち?」
「兄。妹のこと嫌いなのか?」
「はぁ?なんで」
「いや、あんま妹と話さねーじゃん。面倒臭そうにしてるし」
「あー、確かにあんま会話はねーな。でもあの兄妹は多分普通よりも仲良いぞ」
「あれで?なんで?」
「なんでって…理由?」
「お前がなんでそう思うか」
「ああ。だってあいつら二人暮らしだし」
「え」
「家出て二人で住んでんだよ。それに、普段からちょいちょい互いを気にしてるし」
「そうなのか…?」
「それに鬱陶しがってはいるけどゆきじ、すずなが抱き着いても払いのけたりはしねーし」
「へえ…意外だな。因みにお前が抱き着いたら?」
「…俺が誰に抱き着くんだよ」
「蓋見」
「どっちにも抱き着かねーけど」
「この前酔った時に蓋見に抱き着いてたけど」
「…どっち」
「兄」









29、血液型
「山井、お前鞄の中汚すぎ!」
「え、何いきなり」
「いきなり、じゃねーよ。お前頭悪いの鞄汚いからじゃねーの。レジュメぐっちゃぐちゃじゃねーか」
「酷ッ!?待って鏑木、いきなりそんな本気のうわぁ…て顔しないでよ!?」
「だってこれ見たら言いたくもなるだろ…」
「別にいーじゃん汚くても!この…A型め!」
「俺A型じゃねーけど」
「え、嘘ぉ。じゃあO?」
「このやりとり何回もやってんだけど、B」
「えー!?見えねぇ!」
「血液型性格判断の一般的な例には当てはまってないらしいからな」
「うん。当てはまんねぇ」
「言ってアレが正しいかっつーと知らないけどな。あ、でもゆきじにはぴったりじゃない?って言われたな」
「ええー。…因みに蓋見くんはB型?」
「うん」
「そこはぴったりだな。あ、俺はO型だぜっ!」
「聞いてねーよ」
「聞いてよ!」
「そういえばすずなもB型だから、山井仲間はずれだな」
「酷い!!」









30、年齢
「お前らいいよなー、もう堂々と酒飲めて!」
「………。…いきなりなんだよ山井」
「今の間は『面倒臭いのが来た』って解釈でいいよね?話が唐突すぎるんだけど、面倒臭井」
「酷い!でも今は話す!昨日サークルで飲み会行ったんだけどさー、身分証明もとめられてさー…」
「当たり前だ」
「バカだね」
「だから酷い!だってあと二か月で二十歳なんだぜ!?変わんないじゃん!」
「変わるから禁止されてんだろ」
「うう…鏑木と蓋見は誕生日早いからそういうこと言うんだよ…」
「四月と五月だしな」
「俺は志麻が誕生日来るまで待ったけどね」
「カップルか!…てか、二人で飲みに行ったりすんの?」
「あ?まぁ、ちょいちょい」
「ずるい!」
「どっちかというと家の方が多いけどね」
「うらやましい!」
「つかお前はあと二か月なんだろ。すずななんか早生まれだからまだまだなんだぞ、我慢しろよ」
「うう…じゃあ鏑木、俺の誕生日飲みに行こうぜ!」
「お前のおごりなら」
「なんで!?」
「ていうか彼女と行けばいいじゃん」

という約束はまだ果たされていない。


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あきゅろす。
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