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百万打!
アンバランス1〜10

1、お片付け
「志麻くーん、ちょっと」
「?何、先生」
「あーのさ、ちょっと昨日から探し物しててよー」
「…あー」
「見つかんなくてさ」
「…おー」
「探してくれとは言わねーんだけど」
「…えー」
「部屋片付けてくんね?」
「……一応聞いとくけど、俺先週片付けしたばっかだよな?もう散らかしたのか」
「いや、研究室じゃなくて、自宅」
「自宅ッ!?」
「月一でうちの者が片付けに来てくれるんだけどな、それがまた再来週で」
「いやあんたの自宅のことは知らねーから探し物はどこにあるのかわかんねーよ!」
「頼む。明日提出の書類なんだ」
「あんたはアホか!!しっかりしろよ大人だろ!?」
「はい…」
「ったく…放課後行くから」
「ありがとな志麻くんー」
「もうやだこんな人が尊敬する先生とか…」









2、組手
「しましま組手しよー」
「断る」
「なんでぇ!?」
「なんでじゃねぇよここ学校!今休み時間!」
「いーじゃん周りに迷惑かけないから!」
「廊下で組手やる時点で周りに迷惑かかんだよ!部活まで待ちなさい」
「…部活時間内ずっとしててくれる?」
「やだよ死ぬわ!」
「ひどい…しましまのバカー!今度から出会い頭に襲いかかってやるー!」
「いやなんで俺が罵倒されないとならないのかわけが…出会い頭!?ちょ、すずな!」
「…お守りも大変だね、志麻」
「お前の妹だろうがどうにか…」
「俺は知らない」


以降、出会いがしらに飛び掛かられる保護者志麻。









3、志麻さんの苦手
大学生
「梅雨とか滅べばいい…」
「鏑木どしたの?」
「うるせー山井。ちょっとお前梅雨前線追っ払って来いよ」
「すごい無茶言う!?え、どうしたのホント!?」
「おはよう志麻」
「しましまおはよー」
「蓋見兄妹、俺は…?」
「あ、居たの山井くん」
「蓋見さん!?」
「テンション低いね志麻」
「梅雨キライ」
「ああ、苦手だもんね、か…」
「言うな!気持ち悪いから!!」
「…まぁそれもだし、雷。苦手だよね」
「え、鏑木雷だめなの?かわいい」
「山井死ね。別にそんなに言うほど苦手じゃねーよ」
「そうなの?今夜から落雷あるらしいから泊まるかって訊こうとしたのに」
「っ……うー、あー…泊まる」
「やっぱ苦手なんだ…予想外」
「うるせー。つか、怖いからじゃなくても普通に泊まるし」
「…なんかずるい」
「なにがだ」









4、志麻さんの苦手
王道高校生
(朝から雷とか…。台風シーズン嫌い…)
「八束、何そわそわしてんだ」
「あ?あー…んー、なんでもねー」
「外、なんかあんのか?」
「…いや、雨風すげーなと思って。寮が近いと大変だな、台風で学校あって」
「は?」
「あーいや、なんでもない(台風イコール休校っつー発想はないのか…)」
「しかし、雷近いな」
「…だな」
「そばにでも落ちそ…、」
「ッ!」
「…落ちたな」
「避雷針あるから大丈夫だろ」
「…それは大丈夫だが…お前、大丈夫か?」
「はっ?何がッ!?」
「いや俺の服握ってるし。怖いのか」
「っ!!こ、怖くねぇよ!ちょっと苦手なだけだ!」
「苦手なのか?可愛いとこあるじゃねーか」
「っるさいな!!」

ビクッてする程度でどうしてもダメなわけじゃない。というか多分志麻さんはびっくりするのに弱い。









5、好き嫌い
IN夏彦
「…はあ………」
「?どうしたのナツー」
「津久見。…や、辛いの苦手だなーって」
「そうなんだ?」
「あー…」
「なんでそんなに落ち込んでるの?嫌いなら食べなきゃいいのに」
「や、俺は好きなんだよ」
「え?」
「でも体が受け付ねーんだよ」
「それを嫌いって言うんじゃないの?」
「…だよな」

(夏彦の身体、不便…)


入れ替わりってこういうことも起こり得るのではないかと。


おまけ。
「あ?八束、何落ち込んでんだ」
「いや…抹茶苦手だった……」
「飲んだことなかったのかよ?」
「いや………」
「?」

抹茶もダメな夏彦。









6、夫婦
「しましまーっ!!」
「っあ、っぶねぇ!!」
「ちょうどいいとこに居たねしましま!」
「何がちょうどいいとこか全く以ってわからねーんだが、突然回し蹴りくらわせようとしてきた謝罪は?」
「ごめんっ!それでねしましめ、今日バイトないよね?」
「あ?うん、ねーけど」
「今日ね、ゆきじバイトなの」
「知ってるけど」
「夜中まですずな、一人なの」
「ああ、そう」
「ごはん作って?」
「それでちょうどいいとこか。ったく…たまには自分で作れよ」
「キッチンを爆破したい衝動にかられるの」
「なんで!?」
「生卵って、本当に爆発するのかな?」
「よし任せろ」



「ただいま」
「ゆきじおかえりーっ!」
「おかえり。飯食って帰ったのか?」
「………まぁ」
「多分風呂まだあったかいぞ」
「あー、うん。…今更なんでいるのかとかは訊かないけど、泊まるの?」
「ダメなら帰るけど」
「ダメじゃないけど…言ってくれれば何か買って帰ったのに」
「大丈夫っ!ぬかりはないよ!」
「すずなと買い物行ったから。つまみ作ろうかと思うけど、入る?」
「うん」
「じゃあ待っとくから、早く上がって来いよー」
「…ハイハイ」









7、バス
「…こんなものに好き好んで乗る奴の気が知れないだけど」
「別に誰も好き好んで乗ってるわけじゃねーだろ」
「人は多いし、揺れるし、最悪」
「普段はもう少し少ないんだけど…雨だからな」
「まぁ俺が乗ってんのも雨だからだけどさ…」
「にしてもホントに今日は揺れ…わっ」
「っと…志麻さ、バランス感覚悪くなった?」
「なってねーよ!」
「支えないと倒れてたくせに」
「さすがに倒れねーよ!」
「ハイハイ」


雨の日はバス、普段はバイクのゆきじ。
同バスの腐女子は雨待機。









8、“会長”
碓氷会長。
「カイチョー、これ資料どこだっけ?」
「…」

「会長さま、おはようございます!」
「…」

「会長ー!」
「…」

「会長なー」
「あ?なんだよ」
「いや、ほとんどみんなお前の事“会長”って呼んでるじゃん」
「そりゃ、俺は会長なんだからそうだろ」
「いやいや、普通同級生なんだから名前で呼んだりするんじゃねーの?」
「んなこと言われても知らねーよ」
「まぁ王道生徒会だしなー…そんなもんなのか」
「は?」









9、“会長”
鏑木会長。
「志麻、これ各委員会に配布する資料できたけど」
「鏑木くん、予算案できたよー」
「おう。決算は?」
「…鏑木ぃー……」
「…矢多、手伝ってやってくれ」
「鏑木くんは相変わらず甘いな」
「甘さで言ったら志麻に敵う人は居ないよ」
「いや、そこまでじゃねーよ!」
「ただいまー、鏑木―、なんか後輩来てるぞー」
「鏑木先輩、部室の鍵持ってきましたー」
「おーう」

あまり会長と呼ばれない鏑木会長。









10、可愛い子
「望月ってホント可愛いよな」
「…なんだよ、いきなり」
「いや。俺の友達が肌綺麗だよねメイクしたいって言ってたから」
「…しないし」
「写真撮られるのも慣れてるし、何かやってたのか?」
「なっ…違う!あの時はたまたま…」
「この前新聞部に押し切られてたろ」
「なんで知って…」
「たまたま見かけた」
「見てたなら助けろよ!」
「お前のとこの隊長さんが来るのが見えてたからな。んで、なんで新聞部なんかに絡まれてたんだ?」
「あんたの所為だろっ!」
「え、俺?」
「あんたが会長様のとき、僕をダシに使ったから…」
「…あー…悪い」
「あれで会長様の問題が良い方向に行ってなかったら、ホント許さなかったんだからね!」
「…てことは、今は許してくれてんの?」
「っ…バカじゃないの!?許すも許さないも、あんたなんか大ッ嫌いだし!!」
「あ、望月!」


(ガチツンデレだな…)


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