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百万打!
眩暈がする1〜10

1、背の話
「会長ってさ、何食べたらそんな大きくなんの?」
「は?」
「背。高いじゃん」
「何って、そんな大したもん食ってるつもりはないが…」
「やっぱお金持ちだからなのかな…。諫早も大きいし。あ、でも嵐ちゃんとかはそうでもないかぁ…」
「つか、晴生だってそんなに小さくないだろ?」
「!!ホント!?そう思う!?」
「ああ。ちょうど10センチ差くらいでイロイロしやすいし、な?」
「………」
「晴生?」
「会長なんて知らない」
「晴生!?今俺悪いこと言ったか!?晴生!?」
(結局小さいって言ってるし)









2、料理の話(雷晴)
「かいちょー。今日何食べたい?」
「ん?晴生が作るものならなんでもいい」
「………」
「?なんだ」
「いや、実家に居る時の事を思い出して」
「実家?」
「うん。母親がいつも何食べたいって聞いてきてさ、俺思いつかないからなんでもいいって答えるんだよね」
「ああ」
「そしたら『それが一番困るのよ』って怒られんの」
「そうなのか」
「うん。その気持ちが、今なんとなくわかった」
「………晴生」
「ん?」
「肉じゃが食べたい」
「…ありがと」









3、料理の話(雪+雷晴)
「たまに思うんだが」
「?」
「雪女は、料理できるのか?」
「なんですか会長、突然」
「いや、いつも購買のもんか、晴生に作ってもらうかだから気になって」
「雪ちゃんは料理得意だよ。特にお菓子」
「ホールケーキとかロールケーキとかウエディングケーキとか、よくつくりますよ」
「じゃあなんで弁当じゃないん…ウエディングケーキ!?」
「晴生くんに怒られるからですよ」
「いやそれよりウエディング…怒られる?」
「そりゃ弁当箱内オール糖分だったり太巻きロールケーキだったり弁当箱真っ赤だったり真緑だったりしたら怒るでしょ」
「………あのだな…取り敢えず全部まとめて、は?」
「好き嫌いが多すぎて、少し変わったお弁当になるんですよね。基本的に甘いものは好きなんですけど。あと、燃費があまりよくないので」
「色揃えるのは楽しくなるからだよね」
「あ、バレてた?」
「…なんか、聞いた俺がバカだった」









4、雷士くんと真雪ちゃん
「あれ、会長」
「雪女。晴生はどうしたんだ?」
「ちょっと用があるって、職員室に行ってから来るそうです。因みに秋嵐くんはお休み、廉くんはお兄ちゃんに連れて行かれました」
「そうか」
「先に食べててってお弁当渡されたんですが、食べますか?」
「いや、晴生待つ」
「ですよね」
「しかし、職員室に用ってなんなんだろうな」
「生徒会関連だと思いますよ。妹尾先生ですし。もしくは時雨さん関連ですかね?」
「あー。まぁ妹尾なら心配ねぇな」
「先生陣にも晴生くんを気に入ってる人が居ますからねぇ」
「特に素見せてからな」
「時雨さんとかと話してるとつい素になっちゃいますからね、晴生くん」
「いっそ芦屋をここに縛り付けとくか」
「殺されますよ?」
「…じゃあ、晴生に副会長モード崩さないよう言うしかねぇか」
「バレたからって緩んでますからねぇ。ちゃんと副会長やってもらわないといけませんしね」
「その笑い方怖いからやめろ…」
「取り敢えず一週間くらい常時副会長モードにさせます?」
「常時か」
「ええ。もちろん、夜も」
「是非頼みてぇな」
「一口で二度おいしいのがうちの晴生くんですよ」
「お得だな」
「更に今なら…ってあれ、時雨さん。どうしたんですか?」
「いや、忘れ物取りに…つかお前ら、普通に仲いいんだな…」
「?晴生くんラブ同盟です」
「最強の協力者だな」
「…そうか」

最近の会長の口癖『お得だな』









5、特技
「晴生は人の真似上手いよな」
「ん?まぁ得意ではあると思うよー。一部の人だけだけどね」
「誰ができるんだ?」
「え、何いきなり。えー…時雨さんはうまいって自負してます」
「あー、似てたよな」
「あと、雪ちゃんがよく似てるって言われる」
「ああ…たまに思う。他は?」
「んー。…あ、風見は多分できるよ」
「それは見たことないな」
「えっとねー……んんっ、『ナニソレ一条のかいちょーくんマジヘタレ!!』…とか」
「それを風見が言ってたってのがイラッとしたんだが」
「しかも爆笑しながらだからねー」









6、雨ときどき嵐
「時雨さん」
「おー、どうした秋嵐」
「いや…店の茶葉がなくなりそうだから、お願いしたくて」
「…いつも思うんだけどさ、そろそろ僕通さずに普通に頼んでくんね?」
「俺もそうしたいのは山々なんだけど」
「野郎か…。別にいいだろ、お前が本気で頼めばそうしてくれるって」
「これだけは譲ってくんねーんだよ」
「なんでだよ。じゃああれだ、お前が僕に嫉妬してることにすればいいだろ。僕はあいつ嫌いだけど。俺以外に構うなって言えばいいじゃん。一番構われたくないのは僕だけど」
「…本当に嫌いだな。ていうかさすがにそれは…言えねーし……思ったことは、あるけど」
「ツンデレも面倒くせーな」
「…まぁ」









7、雨ときどき雷
「芦屋、晴生は来てないか?」
「あ?今日は来てねーけど」
「…そうか」
「何、喧嘩でもしたの」
「……」
「やっぱりか。お前と喧嘩すると晴生ここに来なくなるからな。ここに隠れてんのはすぐバレるし」
「だよな…」
「お前さ、完全に俺様どっか行ったよな。僕は俺様嫌いだからいいけど、あんまへたれてばっかいると、飽きられるんじゃね」
「…それは思った」
「思ったのか」
「…それで積極的に行き過ぎて、怒られた」
「あー」
「積極的なのは構わないけど、恥ずかしいことを強要されるのは嫌なんだそうだ…」
「恥ずかしいと死ぬって公言してるもんな、晴生」
「副会長モードで怒られた…」
「あー、うん。…どんまい」









8、雨ときどき雪
「時雨さん、ちょっと用があるんですけど、今いいですか?」
「凍坂?お前が僕に用って、何?」
「いえいえ、私の話と言えば8割方晴生くんのことなんですが」
「うん、否定はできねーな」
「あとの2割の話なんです」
「あ?晴生の話じゃねーのかよ」
「はい、先生方のお話です」
「先生?」
「国語の舟木先生と教頭先生がお付き合いを始めたそうです」
「ぶはっ!な、き、教頭!?」
「教頭先生です」
「教頭って、45歳…」
「はい、舟木先生は35歳ですから、10歳差ですね」
「きょ…教頭て、確か既婚…じゃなかったっけ…」
「はい。不倫ですね」
「冗談…」
「本当です」
「っお前さぁ!!そういうの僕に言うのやめろよ!気まずいだろうがよ!」
「誰かに言いたくて仕方がなかったんです。晴生くんや他の生徒は教頭と接点がないので、一番いい反応くれるのが時雨さんかなーって。期待通りでした、ありがとうございました」
「ご期待に添えてなによりだよ!!」









9、雨ときどき晴
「時雨さーん」
「何」
「…すっごいぞんざいに返事されたんだけど、俺何かした?」
「別に。で、何だよ?」
「あー、うん。コレ親衛隊の子たちにもらったんだけどね」
「クッキー?すごい量だな」
「これがあと二箱あります」
「お前の親衛隊はお前が大食漢だとでも思ってんのか?」
「いやー、皆さんで食べてくださいってことらしい。一箱は親衛隊内で消費したんだけどねー…一箱要らない?」
「一箱もいらねーよ」
「だよね…嵐ちゃんもらってくれるかなー。店に置いとくか」
「あー、いんじゃね?つかそれ開いてるのやんの?」
「ん?いや、一箱あげるなら未開封の渡そうと思ってたよ、時雨さんにも」
「…からかわれるの防いだな」
「時雨さんすぐ『ほー、じゃあ僕には開いてるのくれる気だったんだ?』とか言うからね」
「だからなんでそんなに似てんだよ」









10、ベタなサイズの話
「ねぇねぇ晴生くん」
「なに、雪ちゃん」
「晴生くんはS?M?」
「Lだよ」
「…私は『知らないよ!どっちでもないよ!!』って言ってる晴生くんに『何言ってるの晴生くん、服の話だよ?』って言うつもりだったのに」
「だろうと思ったよ…」
「ていうか晴生くん、Lなんだね。Mくらいだと思ってた」
「モノによってはMだけど、主にLだね」
「思ったより大きいんだね」
「周りが大きすぎるの」


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