Uneasiness
「政宗殿は某のことを好いておられるのですか?」
いつもは馬鹿の一つ覚えのように好きだ好きだとぬかしてくる、この男が今日は珍しく弱気だ。
「Ah?なんでそう思う?」
好いてくれてないと何故思えるのかという意味をこめて問い返した。
するとこの男やはり相当の馬鹿のようで、逆の意味で捉えやがる。
「やはり政宗殿は某のことを好いてはおられぬのですな」
今にも泣き出しそうな顔で問いかけてきやがるから、
不覚にも可愛いとか愛しいとか思っちまって
気づいたらkissしてた。
「ま、政宗殿!?」
真っ赤な顔して慌ててるもんだから、可笑しくなって
「嫌いなやつに俺はkissしたりしねぇよ」
と言い返してやった。
kissの意味はきっと知らないだろうが、流れで悟ったのだろうよ。
「まさむねどのぉっ」と、顔をくしゃくしゃにして笑った顔にまた、不覚にも愛らしさを感じた。
俺は、真田に抱きついて、耳元で「I love you」と呟いてやった。
当然の如く真田は「?」って顔をしやがったが、最初から自己満足だ。
いちいち意味なんか伝えてやない代わりに俺は、コイツを抱きしめる腕に一層力をいれた。
もう不安になんかなるなよ、ばーか。
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