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テニスの王子様 
3 
「ん…よく寝た」


あれ?今何時だろう…
リョーマは時計を見てみると大遅刻だった


「やば!何で…」


急いで支度の準備をしようとベットから出たときに気が付いた。体の傷が綺麗に手当てされていると言う事に…


「もしかして澪姉にばれた…」


迷惑を掛けたくなかったのに…


そんな事を考えていると


トントンと扉をノックする音が聴こえた


「リョーマ起きたかい?」


扉の外から龍兄の声が聴こえてきた。俺は急いで扉に
近づいて開けた


「龍兄」


「リョーマ、傷の具合はどうだ?」


龍兄は俺の前に屈んで優しく微笑んでいた。でも、それは少し寂しそうに見えた


「もう大丈夫」


俺はそんな兄の目を見る事が出来なくて俯いてしまった


「…リョーマ、俺達はそんなに頼りないか?」


「ッそんな事思ってない。俺は龍兄達に迷惑を掛けたくなくて」


「そうか。でもなリョーマ、俺は俺達はもう少し頼って
ほしいな。俺達は迷惑だとは思わないよ。」


そう言った声音は寂しそうな感じがした。


「だからな、何でも話してくれて構わないんだぞ」


そう言って俺を優しく抱きしめた。


久しぶりに感じた温もり


あの日、先輩達から信じてもらえなくて…悲しかった
次の日も次の日も先輩達の冷たい視線から逃げ続けて
居た…


あの楽しかった日々に戻って欲しくて…


俺の目から涙が出てきた。それは止まることなく
溢れ続けて…


「リョーマの願いは何だ?」


龍兄がそう問いかけて来る。


「ッまた先輩達と一緒にいたい…」


俺が今、本当に願っている事


龍兄はそうかといって強く抱きしめてくれた



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あきゅろす。
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