東方機神録
空から来る外来人
〜幻想郷 博麗神社〜
ザーーーーーーーーーーーーー
霊夢「憂鬱ね」
魔理沙「退屈だぜ」
アリス「そうね」
博麗神社の境内の中にある母屋の居間で、霊夢達はお茶を飲みながら、そう言った。
霊夢「って言うか、なんであんた達が此処に居るのよ」
魔理沙「こんな雨で暇だったからだぜ」
アリス「其れに、雨宿りしなくちゃいけなかったし」
そう、今は雨が降っている。何故か突然、降ってきたのだ。
?「はぁ〜い、霊〜夢」
霊夢「ひゃっ!?ーーーー紫あんたいきなり後ろから現れるな!」
突然、霊夢の後ろの空間が裂け、中から変わった服の女性が現れた。
紫「霊夢・・・・・今、『ひゃっ!?』って・・・・・・・もうっ可愛んだから〜〜♪」
霊夢「だああああ!!引っ付くな!後、腋の下から手突っ込むな!気持ち悪いわ!」
そんな霊夢と紫のじゃれ事を、魔理沙とアリスは何事もなかったかの様に、スルーしていた。
紫「まあ、冗談は此れくらいにして、ーーーーーーー今、幻想郷が少しおかしいのよ」
魔理沙「此処がか?」
紫の言葉に魔理沙が反応した。
紫「ええ、最近よく雨が降るでしょう?其れに川の水も少し汚れているし、木々の成長も芳しくないのよ」
霊夢「で、其がまたなんかの異変だって言うの?」
紫「其の可能性が高いのよ。今回は私にもサッパリなのよ」
紫は両手を上げ、お手上げだと言うことを示した。
アリス「貴女でもわからないの?」
霊夢「はぁ・・・・・全く、今回は誰がーーーーーーーーーー」
ピタッ
突然、雨がピタリと止み、青空が顔を出した。そして、境内の桜が一斉に開花した。
霊夢「なにこれ!?」
魔理沙「此れは確かに異変だぜ」
アリス「でも、一体なんなのよ?」
紫「ッ!ーーーー霊夢!何か来るわよ!」
霊夢「えっ!?」
紫の指差す方向を見ると、博麗大結界の最上部が歪み初め、そこから、何かが落ちてきた。
そして、歪んでいた最上部は何事もなかったかの様に元に戻った。
霊夢「何あれ?なんか落ちてーーーーー」
魔理沙「ありゃぁーーーーーーーッ!人だ!!」
ドドーンーー、ガガガ、バキッ!
アリス「魔法の森の方よ!」
霊夢「早く行かないと障気にやられるわ!」
霊夢達は飛び出して行った。しかし、紫は居間に居て外を見ていた。先程、満開になった桜が役目を終えたとも言うように、花を散らし、元の葉桜に戻っていった。
紫「この幻想郷が喜んだと言うの?・・・・あの空から来た外来人に?・・・・・・・・・」
そう呟くと、紫は隙間に入り霊夢達を追った。
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