7 ロンと転がるシャーペンの先がオレに向いた。 「で、のしんはどうしたいの?……ああ、これくらいにしとく?これ以上苛めちゃ、のしん泣いちゃいそうだしね」 「な、泣いてなんか!!」 ……じゃなくて、 オレは謝りに来たんだ。 「……わりぃ、」 「……もっと素直になんなよ、のしん。変なトコだけ頑固なんだから。」 「………」 井上の言った意味が分からなかった、けど…なんかバカにされてるみてぇな気がしてやっぱ顔は上げらんなかった。 「……例えばね?」 「のしんはなんであのこをマネージャーにしようと思ったの?俺の反対も聞かないで」 そりゃ、ってやっぱ反対だったのかよ! 「さて、これからが大事な事。一番簡単で一番のしんが望む形になるにはどうしたらいいでしょう」 そんなん… 一番難しいじゃん 「答えが分かるまで、会うのはお預け。他のメンバーには俺から言っておくから」 じゃ、バイバイ。 と言われすごすご帰る。 「コウ……」 「オス」 そんで、やっぱり来るのは、奈子の所だった なこは連絡もいれ ずに来たからちょっと困った顔してた。 けどオレを見た奈子の手が一瞬肩にふれる 少し積もった雪を払われて、自分が無意識になこの家の前で立ち尽くしていたんだと気付いた。ますます困った顔ポ スポスと払った手を握る。 「なあマネージャーって言われて迷惑だったか?」 「……ううん、嬉しかったよ。」 「なんでオレに言わねぇの?」 「……だって」 コウ困っちゃうの分かってたから 井上じゃなくてオレに言えっての ばーか 「オレにはオマエが必要なんだ。だからまた、やってくれよ、マネージャー」 「うんうん」 「……彼女の方も」 「うん!」 電話口でなんていっていいか迷ってた。 口を開こうとしたら 「こっちは準備ばんたん、いつでもいいよ。」 熱狂がさまぬうちに次の曲。 ここでドラムのカウントをいつも指揮するのがオレ。 だけど 「オレからみんなに……あーお願いする」 ガヤガヤと騒ぎ出した [*前へ][次へ#] |