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ふと、指す様な視線に顔上げた。鵺月の名を真っ赤な顔して呼んだ一年のヤツが今は悔しそうにオレを見てた。



「いこーぜっ」
「うん?」


ちょっとの優越感に浸りながら鵺月に見えない様にクルッて体の向き変えて歩きだす。


バーカ、
お呼びじゃねぇんだよ。
鵺月の隣りはオレって決まってんの!!



校門を離れた辺りで、
掴んでた肩を離した。
本当はもっと、触れてたい。


「……寒くなったねぇ」


そんな風に息を吐く手をグッと掴みたい。
だけど付き合ってるワケじゃねぇから……


いつも隣りにいるっていったって。
好きだって手を伸ばすヤツラからナイトきどりでガードして牽制するだけ。
……気持ちだって言えねぇくせに。



正面から好きだって言えるヤツが
ほんの少し
羨ましかったりする。

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あきゅろす。
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