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Novel
8.5cmを飛び越えて

担当:山坂 夕琉さま



「君、狡いよね」
「はい?」



最近恭弥はキスをした後に不機嫌な顔をする

今もソファーで本を読んでいた恭弥に不意打ちでキスをしたところだった
不服なように口を尖らせて眉間に眉を寄せている


「…眉間に皺を寄せないでください」
「何で」
「可愛い顔が台なしです」


ぷに、と寄った眉間に指を当てた
そうするとさらに眉間の皺を深くさせ、睨みつけてくる
少しだけ上目遣いに睨んでくる恭弥は怖いというより、ふて腐れている子供のようだ


「可愛いですねぇ」
「は、目腐ってるんじゃない?」「僕の目は正常ですよ」
「どうだか」


軽く蔑んだ視線を僕に向け、立ち上がって行ってしまった(飲み物を取りに行ったようだ)
僕は空いたソファーに座る
先程まで恭弥が座っていた所がまだ温かくてうっかり顔を綻ばせてしまった


「気持ち悪い」
「え、…い、いつからいたんですか!!」
「君が座ったくらいから」


見られた恥ずかしさのあまりにソファーの上に寝転んだら、恭弥から蹴りが飛んできた
脇腹とか恭弥から見える範囲の急所になり得る所(主に腹)を重点的に容赦ない踵が食い込む


「ちょっと、本当に痛いですって」
「じゃあそのにやけ顔やめなよ」
「仕方ないですよ、恭弥の愛ですから」
「わけがわからない」


しばらく蹴られ続け(もちろん戯れ程度に)そろそろ仕返ししてやろうかな、と思った時、突然恭弥の足が止まった
不審に思って起き上がり、下から顔を覗き込んだ


「どうかしました?」
「…いい眺めだね」
「はい?」
「だって君はいつもこういう風に僕を見ているんだろ?」


確かにいつもなら恭弥がソファーに座って、僕が立って恭弥の顔を見ることは多い
しかしそういうことではないようだ
僕はどういう意味かさっぱりわからなかったので、恭弥にどういう意味かと問い掛けた
すると恭弥は少し楽しそうな、そう、獲物を狩るときのような顔をして言い放った


「君は僕より背が高いだろ。だから自然と僕は君を見上げなければならない。そうすると君は可愛いだの襲いたいだの言いはじめる。今、そんな君を見下せてるんだよ?楽しくて堪らない」
「随分饒舌ですね」
「嬉しくて仕方ないんだ」


だって君を見下せてるんだよ、と付け足した恭弥の目は捕食者そのものだった
自分の立場が危うくなった気がして、苦笑いが漏れる

ふ、と突然視界の端が揺れて唇に温かいものがほんの一瞬触れた
何をされたかすぐにわからなかったが、恭弥の顔がすごく近かったからキスをされたと理解した


「やっぱりいい眺め、君が可愛いって言うのがわかったよ」
「…は?」
「こうやって見る方が好き」


蛍光灯の逆光と髪が邪魔をして顔は見にくい
恭弥は悪戯に成功した子供のように楽しそうに笑っていた


「今日はやけに積極的ですね」
「たまにはいいでしょ?」
「いつでも大歓迎です」


僕は恭弥を向かい合わせなるように膝の上に座らせた
自然と恭弥の腕が僕の首に絡まる
そしてお互いに近づいて唇を重ねた



End

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お題に沿ってない気がする…
雲雀は、骸との身長差を無駄に気にしてます
だから立ってるときも隣にすわってるときも骸の方が目線が上なのが気に食わない雲雀さん
今回は色々と骸の方が目線が下になるように仕掛けてみたというわけ…のはず
補足が長い!!

そして物凄く雲骸っぽい…
いや、これは変態骸×強気雲雀なんだ!!
言い張りますよ←

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身長差を気にするひばりくん、萌え・・・!!
悶えました。狭いよねって・・・!はあはあ!!←
強気なひばりくんが大すきな私にとっては兵器です。
何だろう・・・神?神なんですか?そうなんですね?
骸様も可愛くて、格好よくて・・・!!
骸ヒバに恋煩いです。むねが、くるしい!
ありがとうございましたぁぁぁ!

素敵なおまけも付いてましたv
そちらはTitleのリンクからお飛びください!

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