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ミリバ 短編集
ニンバス2000
一週間後の朝食。

いつもの朝の配達になったが、いつもと様子が違う事に。

細長い大きな包みをコノハズクが六羽がかりで運んできた。

その包みをハリーのところに落とし、一匹のフクロウが一通の手紙を包みの上に落としていった。

ハリーは食事を中断し、急いで手紙を開封した。ハリーの顔にはみるみる喜びの色が広がりハリーはロンにその手紙を見せた。



手紙の内容はこうだ。


―包みをここで開けないように。
中身は新品のニンバス2000です。
あなたが箒を持っていると分かるとみんなが欲しがりますから。
気づかれないように。
今夜七時にクィデイッチ競技場でウッドが待っています。
最初の練習です。

M・マグゴナガル教授&

M・トゥリエル教授―





ロン「すごいや。ニンバス2000なんて僕は触ったこともないよ」


羨ましそうに言った。



「ロン、一時限目が始まる前に一緒に開けないか?」



声を潜めて言うとロンは小さく頷いた。





一時限目が始まる前に二人は包みを開けるため大広間を出た。玄関ホールを横切り寮に出る階段にクラップとゴイルを従えたドラコがいた。マルフォイは 箒を引ったくると中身を探るように触りだした。



「箒だ」


マルフォイは嫉妬と苦々しさが入り混じった顔で言うとハリーに箒を投げるように返した。



「今度こそ終わりだな、ポッター。一年生は箒を持ってはいけないんだ」



隣にいるロンが我慢できずに、



「ただの箒じゃない。なんたってニンバス2000だ!君、家に何を持っているって言った?コメット260かい?」

「君に何が分かる、ウィーズリー。柄の半分も買えないくせに。君と兄貴とで 小枝を一本ずつ貯めなくちゃならないくせに」



マルフォイは顔を紅潮させて、噛み付くように言った。





「どうしたのですか」



凜とした声がホールに響いた。


ハリー、ロン、ドラコ達が声の方へ瞳を向けると、そこにはフリットウィック先生とトゥリエル先生が立っていた。





「先生、ポッターの所に箒が送られて来たんですよ」



ドラコがすぐに答え、先生たちの横に立った。ハリーはマロンにちらっと目をやる。



「そうらしいね。マクゴナガル先生から特別措置について聞きましたよ。Mr.ポッター、箒は何型ですか?」

「ニンバス2000です」



ハリーはマロンに笑いかけながら言いった。



「実は、マルフォイのおかげで買っていただきました」



ハリーの、その言葉を聞いたドラコは怒りと当惑を剥き出しにした顔をした。ちょっとだけドラコに同情する。



「それより、授業に遅れてしまうわよ?」



マロンはハリー達を急かし、その場を解散させた。






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あきゅろす。
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