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ミリバ 短編集
夏期休暇は短い
ホグワーツが夏期休暇に入って一日が過ぎた。

だが、しかし助教授である私にはそんな学生のように休みが長くないのだ。

一週間は生徒たちのレポートの採点に追われ、更に一週間は新学期の準備に追われ…

また更に一週間は、陰険根暗教授の使いっパシリにされるのだ。





「教授ぅー、まだですかぁ?早くこんな陰険なところからでましょうよ」



黒いマントに黒いフードを深めに被りながら言う台詞ではないわな。

今いる場所が場所なのだ。

危ない奴らがいる、ノクターン横町。ああ恐ろしい!



そんな私の駄々っ子な言葉に、眉間のシワが三割増しになるセブルス。

個人に使う研究材料を買うために付き合わされ、かれこれ2時間は経過してるとおもうよ。



「…貴様はソレを持って先に帰ってもいいが」

「ぬぅー!」



私は荷物運びかい!文句を言ってやろうにも一応、先輩なので口をつぐむ。悔しい。



「幸運の液体(フェリックスフェリシス)の材料を手配しといてやろう…」

「はい!荷物運びでも何でも喜んでいたします!!」



高いんだよ幸運の液体の材料…

これから先に起こるであろう様々な危険から、そのために必要なのだ。


そんなの必要の部屋を使えばいいと思うが、やはり自分で作ってみたい。スラグホーン教授から昔頂いたことがあるが、ある人にあげてしまったため実際に試していない。

材料が激高なうえ調合にかなりの時間を費やすという。


はぁ…



というか荷物なんて魔法で一振りすればいいんじゃ…



「…|||」





*****




セブルスと別れた後、即行でダイアゴン横町のアイスクリームパーラーへ立ち寄る。

ここのチョコミントアイスが1番のお気に入りなのだ。



「こんにちは、フローリアンさん。いつもの頂戴」

「おや先生こんにちは、わかりました暫くお待ち下さい」



夏休みとあってか人通りも多く活気づいている。

教科書を買いにきた生徒たち、新入生たち…

若いっていいねぇ…


おや、赤毛の集団が前を通った…が、

ヴィーズリー家はこちらに気づくことなく通りすぎていった。

今年はロン君が入学だっけ。



(実感が湧くというか…

いよいよというか…||)




*****



新学期まで二週間

校長の召集により、ホグワーツで働く全教員と管理人が集められた。



新任された先生の紹介だ。



アルバスの横に一年振りに見た顔…だが、最後に見た時よりも人格が変貌してないか?おどおどしてるし。



クィリナス・クィレル



闇に堕ちた憐れな人…その一



今年から闇の魔術に対する防衛術を教えるクィレル先生だそうで。

あのターバンの下にある寄生卿を妄想したら危うく吹きそうになった。

というか、絶対ハゲだよね。髪の毛はどこいった。



どもりが酷いし、性格変わったなぁ…なんてセブルスもアルバスもお見通しだろう。勿論、私もだ。



「(臭い…)」



クィレルから漂うニンニクの香りに顔をしかめた。
















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あきゅろす。
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