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ミリバ 短編集
















「お前は誰も救えない…無力だ」





昔、俺を殺そうとした海賊がいった言葉だ


立ち向かったけど、力の差なんてわかりきっているのに

無謀にも

あの海賊に楯突いた






「泣いてんじゃねェよ…強くなりたいのなら泣くな、ガキ」






村人たちを殺したのは海賊

その海賊を殺したのは…海賊















ホノトとルチアの周りは気絶したライトウルフ数頭と、どっから湧いて出てきたのか悪面そうな海賊数名…



「俺たちは…海賊狩りだ」

「は?どうしたのよ急に」

「正義の海賊狩りだ」

「そんな事言ってないで目の前の敵倒してよ!」



ニヤリと笑う船長に航海士は眉を顰めた



「強くなりてぇ…」



ホノトは、飛びかかってくる海賊を仰ぎながら呟いた



「もっと、もっとだ…」



俺を助けてくれた あの人 よりも高く





*****





「………………」



小屋、

小屋があるよ…山の中に



―ザワザワッ



森の木々が風にのりざわめく中

マロンは眼帯を取り、目を細め小屋を見つめる



「…"透視"(エコー)」





*****





港町では


MARINEとカモメのマークが描かれた帽子

数人の海兵たちが何時もの如く港のパトロールをしていた。



「右異常なし!左異常なし!水平線異常なし!!」

「今日も海は平和ですね!先輩」

「ああ!」



海を眺める雑用二人の背後に音もなく現れる影



「…てめェら」



ガシッ×2



「「(買rクッ!!!)」」



後頭部を掴まれ硬直する雑用二人はギギギッと音をたてながら後ろを振り向く



「仕事はどうした…あ"ぁ?」

「「お、おわりましたけど;;

グ、グラナダ大佐;今、任務からお戻りに(恐ッッ)」」

「たった今だ」



グラナダは二人の頭を離し、第103海軍支部へと向かった




「ユン中佐、いるか?」

「ハッ、中に!」



一人の海兵が指令室への扉をあければ、ソファに寝そべっている男が一人



「悠々しいな、ユン」



ゴチンと鉄拳をユンの頭部に落とせば



「ンガッ!」

「勤務時間中に寝るたァいい度胸だな」

「あー、おかえり」



「フン…早速だが島の反対側の入り江に海賊船が一隻あるから潰してこい」

「えー、見たなら何で制裁しないんすか…」



疲れてるんだ」どーん!

「……(チッ…)わかりましたよー」



渋々と

ユンはランチャー砲を背負い指令室から出て行った


それを見送った後、グラナダはソファに寝転がる



「………」





港の停泊所で見かけた一隻の小さな船

管理人の話を聞けば船員は全員で三人

男が一人、女が二人…どれも未成年だと言っていたが、もし海賊ならば放ってはおけん。

入り江の海賊船と関係があるのならば尚更のこと…



「接触、してみるか…」



ソファから起き、立ち上がりグラナダは部屋から出て行った。

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あきゅろす。
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