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ミリバ 短編集
オッドアイの憂鬱





「なんで片目を包帯で巻いてるんだ?」





眼帯のがいいのに、と続ける



今更な質問に彼女は眉を顰めた





「…悪い?」





隠されていない黒目の片目でギロリと睨まれた。



おー怖い怖い…





「質問を質問で返すな」



「ハル隊長には関係ないしょ」





そっぽを向いて、此方に背中を向け再び読書を再開したイベント隊長マロン



彼女がBALFLAREに入隊して、もう二年が過ぎたが未だに彼女の包帯の下は謎のまま…



怪我しているわけではないのに、だ。



その謎は



意味があって、その包帯の下は何を隠しているのだろうか



俺は、ただ彼女の背をみつめた。



その背中には



数え切れないほどの



重荷が



どれほど



彼女を束縛しているのだろうかと





「マロン?」



「………」





返事はない



そっと顔を覗けば





「…寝てる」





ソファに、もたれ掛かったまま寝息をたてて





つい洩らした言葉は





「…おやすみ」





毛布を掛けてやり



自分は、また軍本部へ提出する報告書を仕上げにかかる。







《そんな僕等の 1コマ》


オッドアイの憂鬱





(包帯の下が知りたいなァ〜)
(嫌です)
(ダメ?)
(私が死んだ後になら教えてあげてもいいですよ…黒笑)
(……ι)

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