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ミリバ 短編集





目が覚め起きたら、どうやら自分は机にうつ伏して寝てしまったらしく、ちょっと体が痛む。

つけ始めた航海日記…既に5ページを過ぎてしまった


潮風に当たろうと甲板にでれば、あの女がいて、肩にまで掛かる銀髪が太陽の光で煌めいていた。



「起きたか」



問い掛けても直ぐに返事はなく、ただ視線だけが此方を向いている

なかなか返事が返ってこないのでもう一度、言おうと口を開こうとしたが先に向こうが発した言葉に思わずツッコミを入れることになる。



「…露出狂」

「Σ第一声がそれかよッ!!」

「ウン…生足紳士は好きだ」

「………………」



全くもって、唖然としか言えない…なんなのかコイツは;


とりあえず聞くか、と彼女を連れて船長室に戻る。

事情聴取だ





*****





「―は?」

「だから此処はモザークじゃないのか?」

「いや、そんな国の名前は聞いたことはないぞ…世界地図にも載ってねェし」



バンと地図を叩く俺に、女…マロンは眉間に皺を寄せた。空から落ちてきたと伝えれば、皺は三割り増し…。



「覚えて、ないのかよ」



そう言えば彼女は首を少し横に傾げた



「……戦争で、爆発に巻き込まれたのは覚えている。だが、後の事はさっぱり…」



…戦争て;


そしてマロンは、ハッとしたかのように手を叩いた。



そっか、私は死んだんだ

じゃあ生きてる俺は何なんだ!



…天然なのか!それとも現実逃避してんのか!!ただのバカなのかコイツ!!!

嗚呼、頭が痛い…




―カチャ



「お、いたいた」



第三者の声がし、二人の視線は扉の方へ向けられる。



「隣のベッドに、いなかったから焦ったわ〜」



そう言いながらマロンに抱きつくルチア

案の定、困惑気味で



「えーと…;」

「アタシはルチア、宜しくネ//」



無類の女の子好きのルチアに捕まっては最後、哀れ銀髪さん。





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