ミリバ 短編集
零砂漠連戦 1
「酷い砂嵐だな…」
砂嵐が吹き抜ける中、砂色の軍服を着込んだ集団が中央零砂漠を横断していた。
「……ハル隊長、他の部隊いませんよ…」
突然、ポツリと呟いたのは最後尾にいたカズマ
ハルは慌てて振り返れば、部隊はなく今ここにいるのは確認出来る限り自分のグループメンバーだけだった。
新人二人を除いて…
「マロンとジュミはどうした…?」
ハルの瞳が焦りを帯びる。
その隣で腰鞄からコンパスを取り出した少年、そしてソレをハルへ見せた
「隊長、どうしましょう…戻りますか?」
「そうだな…一旦、イラエ渓谷へ引き返して考えよう」
「「「「「 了解 」」」」」
一行が引き返した同時刻
砂漠の別の場所では…
「…マロちゃ、背中よろしくですよ」
「こっちもね」
お互い背を預け臨戦態勢に入る
周りには武器片手に持つバーバリアンの集団…
これは、命を懸けた戦いだと
学校の頃の生ぬるいものではないと
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!