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ミリバ 短編集
それぞれのクリスマス休暇@
(マクベス&マリリ Side)


うっかりハグリッドが口を滑らせてから、ハリー達は図書室に毎日通い、ニコラ ス・フラメルが何者なのか調べているのをよく見掛ける。関係のありそうな書物を片っ端から読むものの、「ニコラス・フラメル」という単語すら出てこないようだ。
錬金術士関係の本にあるにはあるが、教えてやれないことがちょっとばかし惜しい。



DADAの授業を聞き流しながら、クリスマス休暇がもうすぐだと思い出す。





ハリーはクリスマスはホグワーツで過ごすと決めているだろう。プリペッド通りのマグルの家に帰っても楽しいことなど何も無いし逆に辛い。何より学校にはロンも残るのだ。彼にとって絶対に楽しいクリスマス休暇となるだろう。



さて俺達は帰省組だが、どう過ごそうか。時間を無駄にしたくない。マロンは幸運の液体製作、チルドは新薬作り、マラドーナは何か魔法道具を造っているとか。ユーロと叢雲の予定は未定か。



キングズ・クロス駅には父が迎えにくると手紙にあった。



「日本に行きたいなぁ…」



姿くらましを使えば飛行機に乗ったりしなくても、直接移動できるのだ。両親に頼んでみようか。





***
そしてクリスマス休暇初日。 マクベスとマリリは一緒にホグワーツ特急に乗ってきた友人と別れ、キングズ・クロス駅を歩いていた。改札を出ようとして…引いた。超引いた。



「お、お父さん…」

「…うぜぇ」



マリリは笑い、俺は呆れ。
超ニコニコしながら、こちらにブンブンと手を振っている父の姿が見える。なんだろう、背景に花が散って見えるよ。無視したい。他人のフリをしたい。その思いも虚しく父は俺達の所に来ていた。



「マクベス、マリリ!おかえり、寂しかっただろう?」

「いや、別にそんなことはないけど」

「父さん。早く行こうよ、場違いだから」



グサリと突き刺すようなマクベスの一言でさえ父は嬉しそうに笑みを浮かべるのだ。ほんと毒気を抜かれてしまうとはこういうことなのだろう。



「これからどうするの?」



マリリが言った。



「まずは魔法省に行って、母さんを迎えに行こう。そこから煙突飛行でお婆ちゃん家に寄るつもりだよ」



駅を出て父の後ろに付いて行っているが、魔法省とは実際どんな感じなのだろうか。映像で見たことあるが、実際にはまだ行ったことがない。



「よし、この中入って、ええと…」



見えたのは、ごく普通の公衆電話。ああ、思い出した。不死鳥の騎士団編で見たやつだ。

しかし三人で電話ボックスに入るなど正直キツイ。

あれか、エレベーターか。






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